プリセプターによる新人看護師への指導の悩みや指導方法5つ
新人看護師に対する指導方法をしっかりと理解して、思い通りにこなしているプリセプターはおそらくほとんどいないはずです。
それだけ、指導というのは大変なものですし、かつてはあなた自身も新人看護師を経験しているがゆえに苦労がわかってしまうので、どうしても情が移ってしまう・・・なんてケースも少なくありません。
しかし、それではやはり指導不足によるミスが増えてきたり、コミュニケーションが上手にとれずに人間関係が悪くなってしまうこともあるでしょう。
では、どうすればしっかりと指導することができるのか。
そこで今回は、新人看護師への指導についての悩みや指導方法についてご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
プリセプターによる新人看護師への指導の悩みや指導方法5つ
- 決めることは絶対にやめる
- 時には感情を出して怒り指導する
- きちんと指導した後はフォローする
- 諦めずにコツコツと指導し続ける
- 常に心の余裕を意識して指導する
決めることは絶対にやめる
「決めつける」とは、自分の先入観にとらわれることです。
先入観にとらわれると、新人の話を聴くことができなくなり、途中で口をはさんだりしてしまいます。
話の腰を折られた新人は「どうせ話を聴いてもらえない」、「自分の意見は否定されてばかりだ」と感じて、話そのものをする気持ちになれなくなり、やる気も低下してしまいます。「決めつけない」で話を聴くには次の3つをこころがけましょう。
1.話を最後まで聴くこと
2.話を聴く姿勢をつくる
3.新人が話し終わった後、すぐに否定しないこと
出典 新米プリセプターに贈る!”イマドキの新人”の指導法って?
指導をする場面で最も注意しなければならないこととしては、
相手を自分の価値観で決めつけないということです。
人は誰もが、これまで経験してきた自分の価値観や先入観、前提において、様々な事象をとらえます。
ですから、新人看護師が何かを行動した時には、自分の価値観でその物事を判断し、
なぜそうなったかの原因を自分なりに分析しているのです。
そのため、もし自分の価値観とずれていた場合には、先輩看護師は新人看護師に
なぜそのような行動をとったのか?どうして失敗したのか、できなかったのか?など様々な疑問が生じてしまうのです。
出典 新人看護師への指導のためのコミュニケーション
時には感情を出して怒り指導する
怒らないということは、あくまでも自分の感情に任せて、
思いを伝えないということであり、実際に自分が新人看護師の時には、
たとえどれだけ怒られても、きついことを言われたとしても、尊敬できる先輩はいたはずです。
信頼したり尊敬できる先輩は、例えば、根に持たない、陰口を言わない、
いいところを認めたうえで新人の失敗を冷静に分析して伝えてくれる、
話を聞いてくれる先輩などであり、そのような先輩は、 たとえ必要な場面では
新人看護師を怒っても叱っても、新人看護師は素直に反省できるはずです。
決して、「優しくして」「怒らないで」と管理職から言われたから
仕方なく怒らず指導しているという先輩が求められているのではないのです。
出典 新人看護師には怒っちゃいけない!?
最近の風潮としてはどうしても感情を出さずに上手に指導することを理想とすることが一般的です。
しかし、それだからこそ、まともに話を聞いてくれなかったり、なめられたりして事態が悪化しているのではないでしょうか。
それが続くようであれば、一度感情をむき出しにして怒ってみることがいいかもしれません。
ピリッとした空気を作り出すだけで、緊張感が生まれ、あなたの話も聞いてもらいやすくなるでしょう。
きちんと指導した後はフォローする
「今回は、上司の立場として言わなければならないから、耳の痛いことも言わせてもらったけど、私はあなたが普段から、あなたなりに一生懸命頑張っていること、ちゃんと知ってるから。」とか。
「あなたなら、わかってくれると私は信じているから」
という、たった一言の「心からの」声かけだったりするのかな。と思ったりするんです。
行動を褒められたりすることも確かに嬉しいですけど、それって、その場の「行為」に対しての褒め言葉で終わってしまう。
だから、部下が一番言われたい言葉は、「自分の日頃の行動の頑張りを認め、そして、自分のことを信頼してくれるような言葉がけ」なのではないかなーと思う今日この頃です。
人というのは褒められたいものです。
その時に大切なのは褒めポイントを間違わないことです。
相手の結果よりも、行動に対して褒めたり、フォローするだけでも相手への受け取り方が大きく変わるものです。
諦めずにコツコツと指導し続ける
なかなか上手く指導ってできないですよね。
自分の仕事もあるのに…本当に大変だと思います。
とにかく懇々と指導を続けていくのがいいかな、と思いますよ。
また、指導中の話し方や話している場所、時間などはどうでしょう?
自分でも気付かないうちに威圧的になっていたり、他の人に聞こえてしまうような場所で話していたりすると新人さんも表現しにくいかもです。
はい・いいえで答えるような質問の仕方になっていないか、とか。あとは同じ病棟の先輩方とその新人さんの状況について情報共有をして、その日に指導者になっていない先輩にも気にかけてもらうようにしてみたり。
何度も諦めずに指導し続ける。
簡単なようで最も難しく、そして効果的な方法かもしれません。
常に心の余裕を意識して指導する
新人看護師とは世代間のギャップもありますし、中には自分たちの立場からは理解しきれないような言動をとる新人もゼロではないのが現状です。そうした態度や姿勢がどうしても我慢できず、つい感情的になって厳しく指導したり、冷たくしたりしてしまうケースもあるでしょう。
そうしたときは、一度冷静になって、自分がついカッとなってしまうのは、本当にその新人の子に非があるからなのか、それとも自分に心の余裕がないからなのか、考えてみましょう。もちろんその両方であるケースも多いのですが、よくよく冷静に考えてみれば、新人看護師だけではなく、その周りや自分自身にも問題があることも多いのです。
もし自分に少し心の余裕がなくなっているなと感じたら、あえてそれを意識しながら新人看護師に接することで、より落ち着いた対応ができるようになるはずです。
出典 実はどっちも悩んでいる?新人看護師とプリセプターの難しい関係
プリセプターによる新人看護師への指導の悩みや指導方法5つ
いかがでしょうか。
プリセプターによる新人看護師への指導はとても大変です。
相手がうまく思い通りにいくことはまずありません。
新人看護師が何を考え、どんなことに悩みや不満を抱えているのか。
それを察してあげることからスタートして、初めてあなたの指導を受け入れてくれるようになることを理解しないと、いつまでたってもあなたの指導力は上がらないことでしょう。
まずは、自分の言うとおりに動かそうとせずに、相手のことを分かろうとするところから始めてみてください。
少しずつ、良質なコミュニケーションが取れてきて、いい関係が築けるはずですよ。
しかし、それでも良い関係が築けないということであれば、やはり職場を変える必要があります。
職場が変わり、人間関係が良好になれば今までの悩みや不満が劇的に改善されますし、何よりも仕事自体が楽しくなります。
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