あるあるネタ現象の8つの正体
by nojhan
「あー、あるある!」
と、世の中にはあるあるネタがあふれています。
じつはそのあるある現象には名前がついていたり、検証されていたりするものがほとんどです。
そこで本日はそんなあるあるネタの正体についてご紹介します。
あるあるネタ
出典
ダメと言われると余計にやってみたくなる
「押すなよ!絶対に押すなよ!」
というネタがありますよね。
まあ、あれは1つの流れとして出来上がっているものですが、
人は禁止されるとそれをやってみたくなるものです。
これは「カリギュラ効果」と呼ばれています。
由来は映画のタイトル「カリギュラ」からつけられました。
「カリギュラ」という映画は、その内容があまりにも過激すぎるため、一部で公開禁止になったことが、むしろ話題を集めたので、「カリギュラ効果」と呼ばれるようになったのだとか。
ではこの公開禁止になるほどの「カリギュラ」という映画、
どんな内容なのでしょうか?
それはここでは過激すぎてかけません・・・。
だから絶対に見たり、調べたりしないほうがいいでしょう。
・・・。
なんて言われると余計に知りたくなったのではないでしょうか?
これも「カリギュラ効果」ですね。
効果を理解した上でふと周りを見渡してみると、
多くところで「カリギュラ効果」が使われていることがわかります。
訳あり商品をついつい買ってしまう
「安い!2割引き!」
と
「形が不揃いだから2割引き!」
とだと、後者の方が手に取られやすくなります。
これはメリットとデメリットをきちんと伝えることで、
安心感を与えたり、説得力をもたせる効果があります。
この効果は「両面提示」と呼ばれています。
かといって、正直すぎるのも考えものです。
「家事はきちんとやる分、仕事しません!」なんていう男性には魅力を感じませんよね。
メリットとデメリットのバランスを適切に保つことが大切です。
青
↑の文字は何色でしょうか?
・・・。
おそらくすぐにパッと答えられた人は多くないはずです。
これは「ストループ効果」と呼ばれています。
頭の中での言語の処理が意識で抑制できないレベルまで自動化されているため、
文字を無視して書かれた色のみに注意を向けることが困難になる、
というものです。
混乱しやすいものとしては、
書類を書いてもらうとき、目立たせるために
「この太枠に黒または青のペンで記入して下さい」
という具合だとわかりにくくなってしまうかもしれません。
一度嫌いになったら、相手が何をしていても嫌な面しか目につかない
人を嫌いになったら相手がどんなに良い行為をしていても、イライラしたり、むかついたりなど嫌な面ばかり見えてきます。
どうやらこれは人間に共通してみられる習性のようで、
「確証バイアス」と呼ばれています。
人は先入観があったり、自分の中で仮説を立ててしまうと、
それに基づいて相手を観察したり、無意識に自分の仮説を補強させよう情報を集めようとする、
というあまり良くない習性があります。
「この人はこういう人だ!」と先入観があると、
それに沿った情報はすんなり入ってきますが、
反する情報は受け入れがたくなるのです。
テレビに出ている人などで一度悪いイメージがついてしまったら、
もう大変というわけですね。
ふと時計をみると時計の針が止まっているように感じる
「あれ?時計止まっちゃったかな?」
なんて思うぐらい長く秒針が動かない現象を経験したことはありませんか?
これも人類に共通する現象です。
「クロノスタシス」と呼ばれており、
パッと見たものを脳が認識するまでにタイムラグが発生するために起こるようです。
時計は常に秒針が動いているため、
脳が認識するタイムラグが、時計が動いてない・・・という感覚にさせています。
電車内で突然人が倒れたが、すぐに駆け寄る人はいない
人には「傍観者効果」というものがあります。
突然人が倒れたけど遠巻きに眺めるだけ、
会議で意見を聞いたけど誰も発言しない、
など、「誰かがやってくれるに違いない」と思ってしまうものです。
その場にいる全員が同じように考えるため誰も何もしないという現象になります。
これは人数が多くなれば多くなるほど個人の責任が分散されることで効果が高まり、「発言しよう」「助けよう」という意識が薄れていきます。
複数人で重いものを持つと誰かしら手を抜く
これはリンゲルマン効果という名前があります。
人が集まると各個人の責任があいまいになったり、分散されます。
すると無意識のうちに手を抜きがちになってしまうようです。
重いものを持つだけでなく、
仕事でチームを組んでいる時にもよく起こります。
チーム全体の目標だけ掲げて、
個人には目標設定されていないときなどは注意です。
仕事ができる人をそろえたから仕事効率化が進む、ということではありません。
下手をすると仕事できない集団になってしまうことだって考えられます。
たくさんの同じような製品が同じ値段で売られていたら、結局買わずに帰ってきてしまった
何かを買おうと思ってお店に行ったけれど、
製品がありすぎて、だんだんどうでもよくなり、「今日はいいかな」と結局帰宅する、という体験はありませんか?
これは「決定麻痺」が起こったためであると考えられています。
「決定麻痺」が起こるジャムを使った実験があります。
24種類のジャムを並べたケースと、
6種類のジャムを並べたケース。
結果は6種類のジャムを並べたケースのほうが売れ行きが好調でした。
モノを売ることやマーケティングに携わっている人には基本的なことかもしれませんが、
「やっぱ種類が多いほうがいいっしょ!」
という人も少なくありません。
選択肢が多くなるほど決定麻痺が起こりやすくなるので、
注意しましょう。
あるあるネタを楽しむ
いかがでしょうか。
それぞれのあるある現象やあるあるネタには人間の習性だったり、心理が働いていることが多いです。
それをわかった上で現象を確認してみると、また違った感覚で捉えられることができるかもしれませんね。
しかし「あぁ、これはね〇〇現象というものでね・・・」なんてその場の会話に水をさすようなうんちくをひけらかすのは控えたほうが無難ですよ。
また、もしあなたの仕事が上手くいっていなかったり、職場での悩みがあるのであれば「仕事ができない人の特徴とその対処法9つ」もあわせて読んでみましょう。きっと今までの悩みや問題が一瞬で解決できるキッカケをつかむことができるはずですよ。