情緒不安定の症状と原因8つ
あなたの周りには情緒不安定な人がいるでしょうか。
突然、ヒステリーを起こしたり、かと思えば、ニコニコしていたり、よくわからなくて、どう接していいかわからない!と悩んでいる人も少なくありません。
では、具体的にはどういった人が情緒不安定だと言えるのでしょうか。
そこで今回は情緒不安定の症状と原因についてご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
情緒不安定とは
情緒不安定になる原因
ひとくくりに「情緒不安定」と言っても原因は様々です。
ホルモンの分泌など体質的によって起こるものや、社会などの外的要因から起こるもの、内的要因から起こるもの。
大抵はそれぞれが絡み合って複合的におこります。
特に女性は女性ホルモンの増減によって、セロトニンと言う精神安定のための物質の分泌量も左右されるので 身体的に男性より情緒不安定になりやすいです。
また、女性は妊娠する体である以上、社会と家庭、仕事と子育てを切り離して考えることが難しい立場です。
そういった体質的、社会的な条件から、女性はうつ病などの精神的な病気の罹患率が男性よりも高いというデータもあります。
子どもは自立と依存の間を行ったり来たりしながら成長していきます。
次第に子どもは依存の割合が少なくなっていき、次第に親から離れて自立していくのです。
そのために必要なのが、親から注がれる愛情によって感じる安心感なのですが、成長の過程でその安心感を得られないと、「見捨てられるのではないかという不安」が生じるようになって自立できず、思春期以降にこの疾患を生じてしまうと考えられています。
出典 幼少期の親子関係が原因!?情緒不安定な人格障害になりやすい人って?
女性の場合、妊娠・出産・閉経・月経・排卵などによって長期的にも短期的にも女性ホルモンの分泌に大きな変化が起きています。
女性ホルモンの変化自体はごく自然なものですが、女性ホルモンの分泌が乱れることで体調が崩したり、気分が落ち込みやすかったり、極端に悲観的な思考に偏ったり、集中力・判断力が低下したり、無気力・不眠・食欲低下といった症状が出ることもあります。
女性ホルモンの乱れは自律神経への影響も大きいため、女性自身も自分の体や心をなかなか制御しきれないという状況になりやすいのですね。
出典 専門家に聞く! 女性ホルモンの乱れが原因!? 精神不安定な女性に対するNG言動5つ
情緒不安定の症状1.すぐに泣き出してしまう
情緒不安定な人の症状の特徴として一番多いのはとにかくすぐに泣き出してしまうことです。
大人になれば子供と違って、泣くという機会はそんなにないものです。
それが情緒不安定な人はちょっとしたことで泣いてしまいいます。
会社で上司に少し注意を受けた、恋人とちょっと喧嘩をした、友人と意見が合わない、そんなことですぐに泣いてしまうのです。
またそれを人前や公共の場所でしてしまうのが情緒不安定であることの特徴とも言えます。
誰でもよほどの時はそんなことはあるかもしれませんが、これがある程度頻繁であると情緒不安定な状況だと言えます。
情緒不安定の症状2.すぐに怒ってしまう
泣いてしまうのと同じですぐに怒ってしまうのも情緒不安定な状況の特徴と言えます。
泣くのと同様に大人になれば、そんなに人前で激昂することは多くないものです。
それがしょっちゅう顔を真っ赤にして大声で怒鳴り散らしているのは情緒不安定なことが要因なのでしょう。
常に怒っている会社の上司や満員電車の中で見知らぬ人と口論してしまう人は情緒不安定と言えます。
心に何かしらの不安や悩み事を抱えているのでしょう。
あまりに怒鳴り散らすような人は何かの病気なのかもしれません。
視点を変えてみると嫌な上司も労りの対象に見えてくるものではありませんか。
情緒不安定の症状3.感情の波が激しい
情緒不安定な人は全般的に感情の波が激しいものです。
さっきまで落ち込んでいたのに急にテンションが高くなったりします。
そうかと思えばまた一気に落ち込んで何も答えなくなったりもします。
あまりに感情の起伏が激しい時は躁うつ病などの可能性もありますので、一度心療内科を受診してみてもいいかもしれません。
気を付けるのはそのそう状態の時です。
普段の落ち込みが激しいと、テンションが上がりきった時に何をするかがかえって危険です。
落ち込みが激しい場合も心配ですが、高低差が激しい場合はより注意が必要なことを覚えておきましょう。
情緒不安定の症状4.自分のことを色々と考えすぎてしまう
情緒不安定な人は、自分の心の中で色々と考えてしまい、その考えが表面に出てしまいます。
時に悲しくなったり、苛ついたり、いろんな感情の間で揺れ動いています。
ですが、気持ちを言葉で表す事が苦手な人も多く、それが感情に出てしまいます。
周りからすれば、どうしてこんなに、この人は機嫌が悪いのだろう?と疑問に思う事があるはずです。
ですが、情緒不安定な人側からすれば、自分の中で色々と考えているだけで、人に対して怒っているわけじゃないということが多いのです。
あまりにも感情の起伏が激しい場合は、注意してあげる事も必要ですが、少しの感情の揺れが気になる時は、そっとしておいてあげるのが一番良いでしょう。
情緒不安定の症状5.夜中でもいきなり電話をしてくる
情緒不安定な人は常に心に不安を抱えています。
昼間に人と過ごす時間が長いと、家に帰ってから昼間の賑やかさを思い出し、自分の部屋の静かさに不安を覚えます。
そして、不安感が頂点に達してしまうと、あちこちの知り合いに電話をして話そうとします。
夜中であろうと、不安感が頂点に達したら電話をかける手は自分では止められなくなってしまうのです。
なので、お構いなしにあちこちに電話をかけてしまうのです。
情緒不安定の症状6.パニックになりやすい
情緒不安定な人の感情は非常に複雑になっています。
どうして、そうなるの?と周りが思ったとしても、情緒不安定な人自身も、どうしてそうなったのか検討がついていません。
なので、仕事での些細な失敗や、人から言われた言葉に感情的になり、泣いてしまうとことがあるのです。
決して、泣けば逃げられるから泣いているというわけではなく、どうすればいいか分からなくなり、パニックになってしまうから、泣いてしまうのです。
なので、身近に、この人は情緒不安定になっているのかもしれないと思う人がいれば、落ち着いてもらうためにも、なるべく優しく声をかけてあげてください。
情緒不安定の症状7.メールや電話がないと不安がる
心が不安定な時は、連絡がないと大変不安になります。
特に自分が送ったメールに返信がないというのは、情緒不安定な人にとってとても不安なことです。
また、メールの内容についても普通の人以上に気にします。
あんなことを送ったから良くなかったのだろうかとか、送ったメールに関してもとても悩みます。
また、返信で来たメールについても、いろいろと解釈してしまうことが多いようです。
文が短かったり、絵文字がなかったりすると、「冷たい」「私のことを避けている」など思ってしまうこともあるようです。
また、頻繁に連絡が取れていた友人が、忙しくなって連絡があまり取れなくなったりすると、「私のことを忘れてしまったのか」などと悲観的になることもあるようです。
情緒不安定な人は、人とのつながりは持っていたいと強く思い、少しでも人が離れてしまうこと相当不安になるのです。
そして、何事もマイナスにとらえがちです。
情緒不安定の症状8.物事がなかなか決められない
情緒が不安定になると、いろいろな決めごとが難しくなります。
いろいろな決断に迷います。
今日どこへ行こうか、何を食べようか、そんなプライベートな日においてもそうです。
これでは、大事な決断はできません。
決断をさせようとすると大変なことになります。
不安定な時は、自分のすることに自信が持てません。
もし決断して、悪い結果だったらどうしようなどと考えてしまいます。
また、不安定なので頭が良く働きません。
本当にどうしていいのか自分では判断がつかないのです。
周りが、ゆっくりと優しくサポートしてあげることが大事になってきます。
また、あせっている部分もあります。
あせってしまうと、事故やけがにもつながることがあります。
不安定な人が乗り物に乗る時や、危ない場所に行くときには、だれかがそばにいてあげる方が良いでしょう。
情緒不安定の治し方や対策
一人の時間を大切にする
情緒不安定でいるときは、無理に友達と過ごす時間を設けても不安定な言動で困惑させてしまうかもしれません。
そんな時にはあえて一人でいる時間を優先的に作るようにして、ゆっくりと寛ぐようにしてください。
不安定だからこそ気の合う友人や恋人などと一緒にいたいと思うこともあるでしょうが、自覚があるのであれば頼りすぎて相手に負担をかけてしまうのも心苦しいでしょうし、感情が爆発して大切な人を失ってしまいかねない事態に陥ってしまわないように少し落ち着くまでは一人でいることです。
寂しいのであれば家でぽつんと孤独に過ごすのではなく、街中に出て一人でショッピングを楽しんだり食事をするのもいいでしょう。
人に気を使わずに楽しいと思える過ごしかたを考えて、自分のペースで好きなことをするのです。
そうしているうちに少しずつ心に余裕が蘇ってきますので、元気になったらまた大好きな人達と過ごすようにしてください。
あまりに付き合いが悪いと嫌われないだろうかと心配してしまうでしょうが、大切な人との交流を続けたいのであればこそ、長い目で見て休める時は休むようにすることが必要です。
バランスのいい食事と適度な運動で健康的に過ごす
精神的な問題である情緒不安定に食事と運動は関係ないのでは?と思うでしょうが、食事というのはさまざまな栄養を含んでいて、その中には心の状態を左右するものもあります。
運動も同様で、思いっきり動いてスッキリした、嫌なことを忘れたという経験をしたことがあるかたも少なくないでしょう。
情緒不安定になる原因の一つとして抑圧やストレスなどが挙げられますが、これによってホルモンバランスが崩れて心にまで影響を与えることが多いのです。
特に女性に多く見られる症状ですが、健康的な身体のリズムを作っているホルモンのバランスが正常な状態を保てなくなってしまうことで、心の健康にまで被害が及んでしまいます。
そのバランスを治していく手段として、日常的な食事と運動が効果的なのです。
1日3食しっかりと食べて野菜やお肉、栄養がきちんと取れていれば甘い物を食べてもかまいません。
運動が苦手であれば、30分程度のウォーキングをこなすだけでも充分です。
あとは1日の終わりにしっかりと睡眠を取って心身の疲れを取ることで、少しずつ精神状態が安定していきます。
薬いらずの簡単な回復方法です。
心の風邪は病院で治す
心の不安定な状態が長く続いてしまった場合、無理に一人で治そうとはせずに専門家にお任せするのが一番です。
友人に頼って愚痴を聞いてもらったり心を回復させるアドバイスをもらうこともあるでしょうが、専門家ではないために時にはそれが逆効果になってしまうこともあります。
自分に自信がなくなっていたり、解消しない悩みに心が潰されそうになったり、そんな時に不用意なアドバイスをもらって余計に拗らせてしまっては、友情にまでヒビが入ってしまいかねません。
辛いときには心の風邪に詳しい専門家を頼って、適切な処置を行うのが回復の近道になります。
現代人は心に問題を抱えている人が多いので心療内科などにかかっている人は少なくありませんし、診てもらうことは決して恥ずかしいことでもありません。
医師という近しくない他人だからこそ打ち明けられる、心の奥底にしまいこんだ不安も出てきやすいでしょう。
心の病は処方箋をもらって薬ですぐに治るようなものではありませんが、医師の下でじっくりと自分の感情を見つめ直す時間を設けていく貴重な時間を作れますので、結果的に回復までの時間を短くすることができます。
情緒不安定の症状のまとめ
- すぐに泣き出してしまう
- すぐに怒ってしまう
- 感情の波が激しい
- 自分のことを色々と考えすぎてしまう
- 夜中でもいきなり電話をしてくる
- ちょっとした事で泣いてしまう
- メールや電話がないと不安がる
- 物事がなかなか決められない
きっと今までの悩みや問題が一瞬で解決できるキッカケをつかむことができるはずですよ。