虚言癖の特徴5つ
あなたの周りには虚言癖を持つ人がいるでしょうか。
「職場や学校に虚言癖がある人がいて、その人との付き合い方がわからず困っている」という人もいるでしょう。
そういう困った人とうまくつきあうためには、その人の持っている心理や特徴、または原因を把握しておかねばなりません。
そこで今回は虚言癖の特徴や原因についてご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
虚言癖の特徴や原因
「目立ちたい、自分に注目してほしい」という心理を持っている
最初にあげるべきなのが、「目立ちたい、注目されたい」という心理です。
虚言癖の人がつく嘘は、大きく分けて2種類あります。
それは「必要があってつく嘘と、必要もないのにつく嘘」です。
前者の嘘は、虚言癖がなくてもほとんどの人がついた経験があるでしょう。
ミスをしたときの言い訳、たとえば遅刻や欠勤、欠席の言い訳に嘘をついたことがある人は多いはずです。
虚言癖のある人も、当然この種の嘘はつきます。
けれど、ふつうの人と決定的に違うのが、そうした必要もないのに、日常的に嘘をつくということなのです。
たとえば、複数人で飲食しながら話をするとき、虚言癖の人はあるエピソードについて、できるだけ大げさに脚色し、おもしろおかしく語ろうとします。
時には脚色の域を超え、ほとんと完全な作り話をすることさえあります。
そして、それはめずらしいことではありません。
なぜ、そんな作り話をするのか。
それは、聞いている人たちを「へー」とか「すごい」「びっくり」というように、感心させたいからです。
そして、みんなの目を自分に集めたい、そういう心理が、虚言癖のある人の共通点と言っていいでしょう。
嘘をつくこと自体が癖になっているために、自覚がない
そのように、必要のない時でもしばしば、あるいは必ずと言っていいほど嘘をつく人は、嘘をつくという行為が完全に癖になっています。
ですから、ほとんどの場合、「自分は嘘をついている」という自覚がありません。
もし、自覚があって嘘をついているときでも、自覚があるのは話し始めのときだけです。
その話を進めていくにしたがって、「これは嘘である」という自覚はどんどん薄れていき、やがて完全に消えてしまいます。
そして「これは本当の話だ」という意識が残るのです。
虚言癖の人の話を聞いたことのある人は、聞き始めは嘘っぽいと思っていても、そのうち本当の話に思われてくるという経験をしたことがあるでしょう。
それはつまり、話している本人が「これは本当の話である」という自己暗示にかかっているために、話に不思議な説得力が生まれるためなのです。
つまり、虚言癖の人の話は、聞いている人だけでなく、話している本人までだましてしまう力があるということができるでしょう。
自己正当化のためなら、人を傷つける嘘を平気でつける
先ほどの分類で言うと、「必要があってつく嘘」についても、虚言癖のある人はそうでない人とは違う嘘のつきかたをします。
それは、自己正当化のためなら、あらゆる手を使うということです。
普通の人がミスをカバーするためなどにつく嘘には、おのずと良識の枠があります。
つまり、自分を正当化するためにやむなく嘘はつくけれど、その嘘はできるだけ小さく、穏便なものにしたい、という意識を持っているのが、ふつうの人です。
一方、虚言癖のある人には、この良識の枠はありません。
もともと、嘘が癖になっていて、その行為自体にほとんど自覚さえもっていないのですし、まして自己正当化のための嘘となれば「なんでもあり」という意識になるのです。
その結果、他人のせいにしたり、ありもしない他人のミスをでっち上げて自分は罪を免れようとさえします。
人に完全な濡れ衣を着せることさえ厭わない、これが虚言癖の人のもっとも怖いところと言っていいでしょう。
さらに困るのが、先ほど触れたように、本人も嘘が真のように錯覚して話しますから、それを聞かされる人が真に受けてしまいがちなことです。
話のつじつまが合わなくなっても平気
虚言癖のある人のほとんどは、口八丁で弁が立ちます。
ですから、多くの場合、その場の思い付きで虚実とりまぜて話をすることになります。
思いつきの話であり、嘘なのですから、話のつじつまが合わなくなることも少なくありません。
ふつう、話のつじつまが合わなくなり、それを指摘されるとあわてるものですが、虚言癖の人はあわてません。
そんなことは日常茶飯事ですから、慣れっこになっているのです。
人から「話が合わない。前はこう言ってた」と指摘されても「そんなことは言っていない」と主張します。
間違いは絶対に認めず、自信満々でシラを切り通しますから、相手もやがて「そうだったかな?」と錯覚する、これも虚言癖の人の大きな特徴といっていいでしょう。
反省しないので、自己改善は望めない
虚言癖のもう1つの特徴が、自己改善が望めないということです。
虚言癖は明らかに悪い癖です。
家族や親しい友人から「改めたほうがいい」とアドバイスされることもあるでしょう。
しかし、効果はまったくありません。
というのも、虚言癖のある人は、自分が嘘をついているという意識が希薄で、「悪いことをしている」という自覚はほとんどないからです。
反省もしなければ後悔もしない。
ですから、本人が「改めよう」という気になることはありえません。ここが、虚言癖のやっかいなところなのです。
虚言癖な人への対応
適当に流しながら上手く相槌を打つ
何が本当の話で何が嘘なのか、虚言癖がある人と一緒にいると会話にとても困ってしまいます。
しかし、いちいち一つ一つの真偽を確かめていては余計な労力を使って疲れてしまいますので、適当に話を流してしまうのが一番楽です。
基本的には信用をして後悔をしないように注意しながら「そうなんだ」と頷き納得したように見せかけることで、大抵の相手は自分の話を受け入れてくれたと解釈して満足をしてくれます。
虚言であっても同調してもらいたい、自分の意見や気持ちと合致してほしいと病的なまでに求めているため、話を否定をしてしまうとますます虚言を酷くしてしまう傾向があるのが問題です。
そうしないためにも眉唾物の話であってもひとまず納得してあげることが大切で、こちらからあれこれと突っ込んだ意見をいうことは避けるようにしておいてください。
細かいことを褒めてあげる
虚言癖がある人は「自分にもっと注目をしてほしい」「もっと目立ちたい」「集団の中心にいたい」という願望が嘘の源になっていることが多いので、誰も聞いていないのに必要のない嘘を繰り返してしまうというタイプが珍しくありません。
失敗を誤魔化すために小さな嘘をついたことがある人は多いでしょうが、虚言癖がある人というのはプラスして褒められたい、認められたいがために嘘をつくのです。
脚色の域を超えた明らかな作り話や、ありえない話などを自信満々に話してしまうのは周囲を感心させたいからに他なりません。
そのため、日頃から細かいことでも相手のことを認めてあげる言動を意識しておくと、必要以上に虚言を吐くことを控えるようになります。
「ありがとう」「凄いね」「さすがだね」と認めてあげることで気持ちが満たされますので、虚言が気になる人に対してはなるべく相手を持ち上げるような対応をしてください。
人を傷つける嘘はきちんと指摘する
自己正当化のために平気で作り話を広げるようなタイプは、キツく言わなければ改まりません。
自分を認めてもらいたいがための虚言は可愛らしいものですが、相手を貶めるためのものは周囲の人に悪影響を及ぼしてしまいますし、虚言癖がある人はこちらが思ってもみないような嘘を平気でついて評判を落としてきます。
自分を守るためには何でもありなので、一般的な良識の範囲には留まりません。
被害に遭わないためにも、何かしら責めるようなことを言われたり明らかにこちらに対する虚言を吐かれた際には、正面から「それは違う」と否定をし、根拠と証拠を求めるようにしてください。
当然嘘なのでそういったものを用意できませんから、虚言だとわからせるためにも周囲の人が真に受けないように正々堂々と対処することが大切になります。
くれぐれも泣き寝入りしないようにしてください。
必要最低限の交流で済ませる
虚言癖がある人とは嘘や本当のことを見極めながら対処していかなくてはならないため、普通の人と接するよりも苦労します。
仕事上で切っても切れない関係などの場合には嫌なものですが、なるべく必要以上に交流をしなくても問題ない状態にしておくのが何よりです。
ただし、注目されたい願望が人よりも強い虚言癖がある人に対しては無視は逆効果になりますし、嫌いな人のカテゴリに入れられてはいつどんな傷つける嘘を広められるか判りません。
基本的には笑顔で挨拶、プライベートな話をこちらからしない、誘われたら予定があるからと立ち去るなど距離を取るようにしましょう。
1対1にならないように、同じようにその相手の虚言癖に悩む周囲の人と協力して逃げられやすい状況を作るなど、虚言のせいで疲労しないようになるべく周りを巻き込んで対応してください。
虚言癖の特徴や原因を把握して付き合おう
いかがでしょうか。
このように、虚言癖のある人には、困った特徴やその原因がたくさんあります。
自己改善がほとんど望めない以上、「この人はそういう癖を持った人なのだ」という認識を持ちながら、つきあうよりほかありません。
これらの特徴を抑えた上で、上手に距離を置くことをお勧めします。
また、もしあなたの仕事が上手くいっていなかったり、職場での悩みがあるのであれば「仕事ができない人の特徴とその対処法9つ」もあわせて読んでみましょう。きっと今までの悩みや問題が一瞬で解決できるキッカケをつかむことができるはずですよ。