偽善者の6つの特徴や心理とは?
偽善者とは、自分の気持ちはどうであれ、外面は善い行いをしているように装うような人のことです。
それによって、他人からの評価や評判を上げようとする腹黒さがあります。
あなたの周りにも、いかにも偽善者な振る舞いをしている人はいることでしょう。
人は感情に流されて生きてしまうものですが、流されっぱなしだと、言っていることとやっていることが全く違う状態になったりするなどで、あなた自身も知らず知らずのうちに偽善者になってしまいます。
偽善者だと一度相手に思われてしまえば、信頼も何もありません。
そこで今回は偽善者の特徴や心理についてご紹介していきますので、ぜひあなたやあなたの周りの人に当てはまるかどうか確認しながら最後まで御覧ください。
偽善者の特徴や心理
社交的で「いい人」の印象を人に与える
偽善者の特徴としてまずあげられるのが、「いい人という印象を人に与える」ということでしょう。
それが偽りの姿であっても、一見「善人」に見えるのが、偽善者の最大の特徴なのです。
ですから、人と接するときの基本は笑顔です。
不機嫌そうな顔をしていては、人に好感を持ってもらえません。
偽善者は人から好感を持ってもらおうと思っていますから、常ににこやかに人と接しようとします。
特に、初対面の相手に対しては、必ず笑顔で接し、第一印象を良くしようとするのです。
内心、相手に対して良くない感情をもっていたとしても、できるだけ笑顔を見せて、本心を知られないようにするのが偽善者の特徴と考えていいでしょう、
笑顔で見た目の印象を良くするだけではありません。
会話によっても同じように人に好印象を与えることができるのが偽善者です。
人と会話することが好きで、話し上手でもあり、同時に聞き上手でもあります。
人の話をうまく聞くことによって、相手に好印象を与えるのが、会話に関する偽善者の特徴ということができるでしょう。
社交的でコミュニケーション能力が高く、いい人にしか見えないというのが、偽善者の大きな特徴なのです。
自己愛が強い
偽善者の心理的特徴としては、自己愛の強さがあげられるでしょう。
人に好印象を与えようとする意識が人一倍強いのが偽善者ですが、そこには「人から良く思われたい。人に好かれたい」という心理があります。
その心理は、「人から良く思われている自分が好き」という自己愛から生まれると考えていいでしょう。
偽善者はしばしば自分を偽って、善人ぶるわけですが、実は偽善者自身、偽って善人ぶっているという自覚はもっていません。
単に人から良く思われたいという意識しかないのです。
自分のことが大好きだから、人に良く思われるための言動をしているだけなのですが、そう思われたいがための言動に、無意識のうちに多くの偽りが含まれてしまうと考えていいでしょう。
「あの人はいい人だ」と思われることで、強い自己愛を満足させようとしているだけなのですが、人間は誰しも、良くない一面や悪の面も持っているものです。
偽善者は、自分を愛する気持ちが強いために、そうしたネガティブな面をひた隠しにしようという心理が働き、その結果、偽りの自分の姿を人に見せ続けているということができるでしょう。
本人にその自覚がないまま、偽りの善人であり続けてしまうのが、偽善者なのです。
人の不幸話が大好き
表向きは善人に見えても、内心は別の顔をもっている偽善者には、「人の不幸話が好き」という特徴もあります。
たとえば、人と会話をしている時、相手が自分に関する不幸話を始めたとしましょう。
先ほど、「聞き上手」という特徴を紹介しましたが、人の話をうまく引き出し、いかにも親身になって話を聞くのが偽善者です。
ですから、相手のかわいそうな話、悲しい身の上話、あるいは悩みなどに真剣に耳を傾けます。
そして、上手に相槌を打ち、合いの手を入れ、「それは大変でしたね」とか、「かわいそうに」などと、同情して見せるのです。
しかし、内心ではまったく同情などしていません。
心の中では、人の不幸話を聞くことを、おもしろく感じているのです。
おもしろく感じながら聞いているのですから、当然、興味津々。
そのため、親身になって聞いているような印象を相手に与えることができるという言い方もできるでしょう。
興味があるため、真剣に耳を傾けますから、適切な合いの手が入れられるのです。
話し手にしてみれば、「この人は自分の話をこんなに真剣に聞いてくれて、同情してくれている」と感じるでしょうが、その真剣さは「人の不幸話はおもしろい」という心理から生まれていると考えていいでしょう。
自己満足のために善意の振る舞いをする
偽善者というのは困っている人の為に何かをしようと考えるのではなく、善意の振る舞いをしている自分自身に酔っていることがほとんどです。
誰かの役に立っている行動ができている自分自身が誇らしいのであって、その結果は二の次になります。
そのため、大きな災害が起こったり困っている人がたくさんいる事態になった際には、その人達を心配するよりも先に自分が何かをする出番だとテンションが上がりますが、何かをして誰かに感謝をされることが一番であって、何かをしたことによって助かった人がいることはあまり気にしないのも特徴の一つです。
自分が満足しさえすればいいので、周囲の人達にとっていわゆる善意の押し付けになってしまっていても気が付くことができません。
あくまでもいいことをしている自分自身が気持ちよくなれればいいので、客観的に見てみるとあまり意味のないことをしていたり、迷惑行動になってしまっていることもあるのです。
それとなく注意をしても、自身は善意の振る舞いをしているつもりですから、咎められる理由を理解しようとしない厄介なところもあります。
興味の範囲が狭いうえに熱しやすく冷めやすい
基本的に行動を起こすことによって自分に見返りがあることだけに興味を示すので、偽善者は視野が狭いのも特徴になります。
自分にできることがあれば何でもしたいと周囲に触れ回って優しい自分をアピールしているにもかかわらず、興味のないものには全く心を動かしません。
何かをすることによって感謝されるものや得をすることだけに関心を示すのです。
たとえば、身近で困っている人がいれば自分の株を上げられるので助けてあげることはあるでしょうが、長い間問題になっている世界的な飢餓や恵まれない子供の話、貧困などの話を聞いても、同情することがあったとして具体的に何かをしようという気持ちにはなりません。
また、国内で何か危機的な事態になればメディアを通してお祭り騒ぎになりがちです。
こうしたものに便乗して何かをすれば、周囲に自分の善行を自慢しやすいので積極的になります。
しかし、それも一時的なものであって、喉元過ぎれば興味は別のものに移ってしまうのです。
手助けするかしないかは自分の損得で考えますし、意味がないと判断してスルーしたものにはその後一切興味を示しません。
口先だけで実際には何も行動しない
偽善者の中には、口先だけで全くと言っていいほど実際の行動に移すことがないタイプも少なくありません。
人に対して気持ちに寄り添ってあげるような言葉をかけてあげたり、心配することはありますが、だからと言ってその人のために何かをしてあげようとは全く考えない徹底した人がいるのです。
端的に言えば面倒くさい、自分の時間を割いてまで他人のために何かをしてあげる意味がわかりません。
言葉をかけるだけであれば労力は最小限で済みますし、自分の行動を見ている周囲の人達に対する印象もよくすることもできるでしょう。
ですが、あくまでも心配をするスタイルを取っているだけで心からその人のことを思っているわけではないので、何かあれば頼って欲しいとは口にしても、実際に頼られたらそれを迷惑としか考えません。
不幸な人に寄り添う振りはできても、自分が何かをしてあげるつもりは一切ないのです。
いざという時に頼られるのが厄介なので、普段から当たり障りなく振る舞いつつ人には深入りしない、優しいという印象は与えつつ具体的な何かをしなくてもいいように、他人とは一定の距離を保っているとタイプも多く見られます。
偽善者を嫌いな人は多い
いかがでしょうか。
偽善者と聞くだけで嫌悪感を抱く人も少なくありません。
それはやはり、物事の本質を見ないで、綺麗事や建前を並べ、多くの賛同者を得ている点が大きな理由でしょう。
偽善者の言葉は何も考えていない人や当事者ではない人にとってはとても耳障りがいいものです。
だからこそ多くの無関係者が賛同します。
しかし、当事者であったり、本質をしっかりと見抜いている人にとっては、その言葉や態度はなんとも言い表すことができないくらい腹ただしいでしょう。
だからこそ、本質を知っている人たちが立ち上がり、声を上げ、偽善を暴くのです。
偽善者というのは、最初はサポーターが表れますが、メッキが剥がれると、そのサポーターまでもを敵に回してしまいます。
結果として、ズタボロにされるでしょう。
気をつけなければいけないのは、誰もが偽善者になってしまう可能性があるということ。
なので、聞こえが良い言葉を並べ立てて良い人ぶりたいといった欲求を抑え、その問題に口を出す前に自分なりにしっかりと考察しないと、後で痛い目に遭うので注意が必要です。
また、もしあなたの仕事が上手くいっていなかったり、職場での悩みがあるのであれば「仕事ができない人の特徴とその対処法9つ」もあわせて読んでみましょう。きっと今までの悩みや問題が一瞬で解決できるキッカケをつかむことができるはずですよ。