自主性がある人の特徴と自主性がない人の特徴とは?
自主性とは、周りに流されて判断するのではなく、自分で考え、決断し行動するための意思決定のことです。
残念ながら多くの人は自主性を持ち合わせていません。
その原因は育ってきた環境が大きいでしょう。
他の人と違うことをすると怒られたり、仲間外れにされる機会が多いため、どうしても指示待ち人間に育ってしまうのです。
子供のうちはそれでもいいかもしれませんが、大人になってもそのままでは苦労することは間違いありませんし、自分自身が本当にやりたいことすらできないため、ストレスを抱えて生きることになります。
もし、そんな人間にはなりたくないと思っている人は、自主性がある人の特徴と自主性がない人の特徴をご紹介していますので参考にしてみてください。
そして自主性を高める方法を実践してみましょう。
【目次】
自主性がある人の特徴とは
人からの指示を待たずに自分の意思で行動できる
会社などで、主に若い社員に対してネガティブな意味で使われることが多いのが、「指示待ち人間」という言葉でしょう。
上司や先輩から指示をされないと仕事をしないタイプの社員のことです。
自主性のある人は、それとは正反対の存在と言っていいでしょう。
まだ若手で、スキルはさほど高くなくても、自分から積極的に仕事を見つけ、仕事を作っていくことができるのが、自主性のある社員なのです。
こういう人は、上司などから指示をされなくても、先輩たちの仕事ぶりを見ながら、自分はどう行動すればいいのか、どんな仕事をすればいいのかを学習します。
よく「仕事は見て覚えろ」という言い方をしますが、自主性のある人は、まさに自分の目で先輩や上司の仕事を見て、自分で仕事を覚えるタイプと言っていいでしょう。
そこにあるのは、「向上したい」という克己心にほかなりません。
今の自分よりも成長したいという気持ちが強いために、人から指示されなくても、積極的に行動することができるのです。
それは、何も仕事に限ったことではありません。
学生でも、自主性のある人は自ら進んで勉強しますし、たとえば就活をする際にも、「まわりがみんなやっているから」というような消極的な理由ではなく、自ら積極的に就活に取り組むのです。
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計画性がある
計画性があるというのも、自主性がある人の大きな特徴と言っていいでしょう。
たとえば、新しい仕事に取り組むことになったとします。
上司からその仕事に関するレクチャーを受け、自分一人でその仕事を遂行することになった場合、無計画にとりあえず仕事を始めるということはしません。
特に、その仕事に締め切りがある場合は、いつまでにどれくらいの仕事をこなせばいいかを計算し、自分の中で仕事のスケジュールを立ててから、仕事に着手するのです。
もっとかんたんな例を挙げましょう。
小学生が夏休みの宿題に取り組むとします。
自主性のない子どもはまったく無計画に宿題と取り組むために、夏休みの最後になって間に合わなくなってしまうことが少なくありません。
自分一人ではこなしきれず、親に泣きつくということもあるでしょう。
自主性のある子どもは違います。
どんなスケジュールで宿題をこなしていけば、ムリなくすべてを終えることができるか、事前にスケジュールを決めてから、宿題に取り組みます。
そのため、宿題が間に合わなくなるということはなく、時間的に余裕を持って完了することができるのです。
仕事でも勉強でもなんでも、計画的に取り組むことができるというのが、自主性がある人の特徴と言うことになるでしょう。
リーダーシップがあり人を引っ張っていくことができる
自分から積極的に仕事や勉強をする人のことを自主性がある人と呼びますが、単に自分のするべきことを積極的にするばかりではありません。
周囲の人をリードし、人を引っ張っていくことができるというのも、自主性がある人の大きな特徴なのです。
たとえば、社内で新しい仕事のプロジェクトを立ち上げることになったとしましょう。
自主性がある人は、そのプロジェクトの中で自分の果たすべき役割を自ら作り出そうとします。
そして、そのプロジェクトを推進していく際に、どうすればより良い成果を上げることができるかを、積極的に考えます。
その上で、自分の考えをほかのメンバーに紹介し、「こういうやり方でやっていこう」とか「こういう方向性で取り組んでいこう」と提案するのが、自主性がある人なのです。
多くの人は、そうした提案を積極的にする人に信頼をおき、その人についていこうとするに違いありません。
その結果、別にそれを意識していなくても、自然な形でリーダーの役割を担うようになるのが、自主性がある人と言っていいでしょう。
リーダーシップがあって人を引っ張っていくことができるのが、自主性がある人の特徴なのです。
自主性がない人の特徴とは
指示がなければ動けない
自主性がない人の特徴として、指示がなければ動けないというものがあります。
自主性がない、自分から率先して動くことのできない人は、他者からの要求に応じる形での行動が基本となります。
一般的な自主性を持つ人は、自分の頭で考えてとる行動と指示を受けての行動を、状況によって選択し実行することができますが、自主性のない人の行動には選択の余地がありません。
他人からの干渉ありきの行動姿勢は、仕事の上ではトラブルの原因となります。
職場で上司からの指示をもらえなかった場合において、自主性のない人は真実何の行動も起こせなくなってしまうからです。
現状に必要な行動を、自分の頭で導き出せないその性質は、その場その場での柔軟な対応が求められる会社という組織の中では、致命的な欠陥となりえます。
出世や昇進の道は、自主的に動ける人のそれ以上に、苦難の連続となるでしょう。
ただ指示がなければ動けないというだけであって、仕事そのものができないわけではないので、環境によっては弱点とならないケースも見られます。
ルールのしっかりしている会社やリーダーシップのある優秀な上司の下が、自主性のない人でも問題なく実力を発揮することができる場所です。
自分に自信がない
自主性がない人というのは、つまり自分の考えで動けない人です。
その性質の根源には、自分への信頼感のなさ、自身のなさがあります。
自分の考えていることが、目の前の事態をプラスの方向に導くと自信をもって断言することができない、自分の意思に対する恐れのようなものが、その行動意欲を減退させているものの正体となります。
他者から発破をかけられても、行動が改善しないのは、個人の考え方そのものに問題があるからに他なりません。
基本的に自分に自信がないというのは、自主性のない人の多くが自覚している特徴だといわれています。
自己啓発を図って自信を持とうと努力するよりも、他人の声に従って生きていく方が圧倒的に容易いことであるがために、コンプレックスを自覚していても自主性のない人は、事態の改善に積極的になることができません。
他人の言動に従って生きる人生に対して、疑問を持つことが、自主性を身に着けるための第一歩となります。
自主的に行動したくても自分に対して自信を持つのが難しいというのであれば、まずはその自信のなさに至った原因を追究し、過去の失敗やトラブルを乗り越えることから始めてみましょう。
何事も人任せにしがち
自主性のない人は自分が動けない、あるいは動きたくないということを理由に、物事を人任せにすることが多いのが特徴です。
その行動は怠け者ととられたり、自分勝手な行いと認識されたりします。
ずるや不正を見逃せない潔癖な人や、他人の行動に厳しい性質の人との相性はよくなく、自らが動かず人に頼るばかりの姿勢は、対人関係に不和を呼び込むことも少なくありません。
単純にサボり癖のある人と違う所は、他人から指令を受けなければ動かないというだけで、労働自体を避けたいという真意がない所です。
自分から仕事を探そうとはせず、誰かがしてくれるがままに任せているので、他者からはサボっているのだと誤解されることも少なくありませんが、自主性のない人にとってはそれはただ行動を決めてくれる人がいないから佇んでいるだけであって他意はないのです。
また相手の果たした成果にも特に関心はないので、人に任せたことに対して、後からあれこれ文句をつけることも基本的にはありません。
そのため自主性のない人の悪癖ともいえる特徴は、面倒見の良い人やなんでも自分で決めるのが好きな人など、相手によっては特にトラブルの原因にはならずに済むこともあります。
自主性を持つ方法とは
仕事や勉強などで結果を残し自信をつける
自主性で必要なこととして、結果を残すことが挙げられます。
例えば、仕事を行う上で「自主性を持って行動するように」と言われても、いざどうすれば良いのか分からないことがあります。
また、自主的に行ったとしても期待を裏切られるような場面も多々あるかと思います。
そうなってくると、自信が無くなり自主性を持とうにも持てなくなるでしょう。
その為、まずは仕事での結果を残し、自信をつけるようにしましょう。
自信がつくことにより、次に何をすれば良いかの判断がつくようになります。
そうなると、結果を残してきた分だけ予測して「こうすればよい」と判断することができるようになり、自主性を持つことができるようになるでしょう。
また勉強も同様に、結果を残すことで達成感や喜びを感じ、自信がつきます。
自信がつくことにより、勉強への抵抗や苦手意識が無くなり、自主性を持って勉強を行えるようになります。
そうなると、「勉強しろ勉強しろ」と干渉されずに行えるようになるので、より結果が出やすくなるでしょう。
いきなり自主性を持とうといっても難しいので、まずは結果を残して徐々に自信を身に付けるようにするのが良いでしょう。
他人から何か言われても気にしない
自主性を持つ上で、他者からの苦言や小言に耳を立てないことです。
例えば、いざ自分の思ったことをやろうとエネルギッシュに活動できた瞬間に、他人から小言や嫌味を言われてエネルギーが無くなることがあります。
そうなると、せっかく自主性を持って動こうとしたのに他人からの言葉を意識して、自主性を持つことが一旦ストップした状態になるでしょう
また、苦言や小言が気になってしまうと、それらを言われないようにと相手の顔色を伺うようになってしまいます。
他人の顔色を伺っていては、自主性を身に付けようにも身に付きません。
顔色伺いで生きて行くと、結果として指示待ち人間になってしまい、自主性から遠のいてしまいます。
自主性を持とうとすると、他人があれやこれやと言ってくるかと思いますが、そんな発言をいちいち気にしないようにしましょう。
そうすることにより、他者からの苦言や小言にいちいち意識しなくなります。
そして、嫌味を意識しなくなることにより自発的に動く機会が増えるようになります。
自発的に動く機会が増えれば増える分だけ、自主性を持つことができるようになるでしょう。
ネガティブ思考にならないようにする
「自主性を持って動いてみたけど、うまくいかなかったらどうしよう」とか、「やっぱり自主性を持って動いたらダメだった」というようなネガティブ思考は無くしましょう。
最初からマイナス思考で動いてしまうと、どんな結果であれ良かった結果を拾おうとせず、マイナスの結果を拾おうとします。
そうなってしまうと、ますます自主性を持つことから遠のいてしまいます。
また、マイナスの結果を拾うことにより、ストレスが発生してしまい、「自主性を持つ=ストレスになるもの」と定義付けてしまう危険性があります。
結果ダメであってもそれはあくまで「結果論」であり、それよりも自主性に動いた「過程」を褒めてあげるようにしましょう。
そのようなポジティブな思考になることにより、自主性を持つチャンスが生まれます。
そうなることにより、何度も自主性を持って動こうとします。
そこで、結果うまくいけば「過程」も「結果」も褒めてあげて、より自主性を持つクセができるようになります。
その分だけネガティブな思考は無くなり、自然と自主性を持つようになります。
まずはネガティブ思考を無くし、どんな些細なことでもポジティブに捉えるようになれば、自主性を持つキッカケとなるでしょう。
自主性を育むには重んじること
いかがでしょうか。
自主性というのは、今の日本におけるとても重要な要素になってきます。
自主性がある人とない人とでは、その格差がどんどん広がっていくことでしょう。
日本の学校は外国とは違い、横一列で協調性を学ばせることを重んじています。
当時はそれが良いことだとされていましたが、今はその教育によって個性が埋もれ、グローバルで活躍できない人が多くいるのが現状です。
やはり大切なのは自主性を高めることです。
自主性を高めるためには、活躍できる場を用意することが最も効果的です。
「自分はこのコミュニティで必要な存在なんだ」と認識できれば、自ら考えるようになり、自然と行動力も上がります。
よく自由と自主性の違いがわからないという人もいますが、自分の個性が活かせる場所があるかどうかが大きな違いになります。
ただ単に行動力があって、自分で考えることができたとしても、コミュニティの中でそれが生かされなければ、ただの自由人です。
周りがそれを認めてくれる環境が必要になります。
これを念頭に置いておけば、自分で自主性を高めようとする場合、個性をもっと伸ばすためにスキルを身につける・すでにスキルがある人はその環境を探す、といった手段が取れます。
自主性を育むには単純にそれらを用意してあげればいいだけです。
たったこれだけで驚くほど効果があることを実感するはずです。
また、もしあなたの仕事が上手くいっていなかったり、職場での悩みがあるのであれば「仕事ができない人の特徴とその対処法9つ」もあわせて読んでみましょう。きっと今までの悩みや問題が一瞬で解決できるキッカケをつかむことができるはずですよ。