説得力のある話し方になれる5つの即効テクニック
by Guido Jansen
あなたは自分の言葉に説得力がないと感じることはありませんか?
特に「こうしてほしい」「こうなってほしい」と相手に対しての思いが強ければ強いほど、もっと説得力があればなぁと感じたりするケースはよくあります。
説得に失敗した経験がある人はなおさらですよね。
そこで本日は相手を納得できるような説得力があり即効性のある話し方のテクニックをご紹介しますので、いざというときに参考にしてみてはいかがでしょうか。
【目次】
・説得力のある話し方のポイント
・説得力のある人の特徴
・説得力がない人の特徴
・説得力のある文章の書き方
出典
説得力のある話し方のポイント
説得力のある話し方の基本はピクチャートーク
ピクチャートークというのは相手の頭の中に絵を描かせるように話すことです。
人が納得するときというのは、それがまるで現実に起こりうるかのようにしっかりと頭にイメージ出来たときです。
イメージできなければどうしても他人ごとのように感じてしまい、あなたの説得には応じなくなります。
まずは相手が自分のことだとしっかりイメージさせるためにピクチャートークを使って説得できる舞台へ相手を上げることが大事です。
ピクチャートークは次の3つを意識しましょう。
- 「色」を使ってイメージを膨らませる
- 音や手触りの「感じ」を伝える
- 「匂い」や「味」で親近感を与える
視覚は相手に想像させるときに最も大きな役割を果たします。
その視覚に訴えるのに効果的なのが話に「色」を混ぜること。
「澄んだ空」よりも「雲ひとつ無い真っ青な空」、
「寝不足じゃない?」よりも「目が真っ赤だよ。寝不足?」
といったほうがより鮮明にイメージできるはずです。
音や手触りの感覚は聴覚や触覚に訴えかけます。
触った感触が「ザラザラ」なのか「ツルツル」なのか、
雨が「ザァザァ」なのか「シトシト」なのか。
また「雰囲気が変わる」よりも「雰囲気がガラッと変わる」と伝えるだけで変わり様が強調できます。
そして最後に嗅覚や味覚に訴えかける「匂い」や「味」。
「赤ちゃんのミルクのような匂い」、「舌がビリビリする」などもイメージを膨らませることができます。
ロジカルに伝えると説得力が増す
あなたは相手を説得する時についつい感情的になってしまっていませんか?
あなたが感情的になると相手も感情的になり、あなたの話を受けつけなくなってしまうかもしれません。
説得をするならロジカルに話し、これから先の道筋を示すようにしましょう。
具体的には「明らかな事実」→「あなたの意見」→「提案・お願い」という順序で話します。
「現在、鉱石を中心に値上げが続いていて、原材料費が昨年より15%増ししになっています」(事実)
↓
「品質の維持を第一に考えていますが、このままの価格を維持すると、品質を下げざるを得なくなりそうです」(意見)
↓
「品質の維持をお約束しますので、3ヶ月間、試験的に10%値上げさせてしただけませんか?」(提案)
このように順序立てて話すと相手はあなたの提案を受け入れやすくなります。
感情的になるよりもロジカルに、です。
権威の力は説得力アップに効果絶大
説得したいけど自信がない、自分にそんなことが言えるほどではない、という場合もよくあるのではないでしょうか。
そんな人ほど権威の力を借りましょう。
権威の力を使うと早く相手を説得できます。
「社長がこう言っていたよ」
「イチローは〇〇なんだってさ」
「こんな言葉があってさ」
このようにあなたに実績も何も無くても十分話しに説得力をもたせることが可能になります。
自分の意見がゼロというのもどうかと思いますが、
権威者の言葉を借りるだけで相手はあなたに耳を傾けてくれるようになります。
ブーメラン話法を駆使する
ブーメラン話法というのは「~だからこそ」をキーワードに、相手の意見をあなたの売り文句に変えてしまう話し方です。
「皆と同じ商品はちょっと・・・」
「だからこそ、オススメしているんです。多くの人が持っているのは支持されている証拠。使わないと波に乗り遅れてしまいますよ」
や、
「高いなぁ」
「だからこそ、他とは品質が違うんです。この価格だからこそ品質を保つことができるんです」
といった具合で使います。
ブーメラン話法によって相手に「こういった意味や考え方があるよ」と伝えることができます。
数字の力を見くびらない
あなたの話に数字を入れるか入れないかで相手への説得力が何倍も何十倍も変わります。
もちろん数字を含めて話すほうが説得力やリアリティはグーンと増します。
さらにもう一段階のテクニックとして「数字を比較する」とより強力なものとなります。
「TOEIC900点取りました!」だけではTOEICや最高が何点か知らない人にはピンときません。
「TOEIC990点中900点取りました!」など数字を比較することによって、あなたの話を誰にでもわかりやすくすることができます。
意外と見過ごしがちですが、
これほど即効性があって簡単に話に説得力をもたせる方法は他にありません。
ぜひ活用しましょう。
説得力のある人の特徴
言う事がしっかりしている
説得力が有るか無いかを見分けるには、話をしている人の言っている事がしっかりしているかめちゃくちゃかで直ぐに分かるでしょう。
誰に対しても、何に関しても言う事がしっかりとしていて、聞いている側が思わず納得をしてしまうような話をする人は、説得力が有る人と言えるでしょう。
あの人がいくら説得をしても効果がない、というような人は大体において言う事が支離滅裂な感じになっているはずです。
話をしていくうちに話があっちへこっちへとバラバラになってしまっているのでしょう。
説得力が有る人は、周囲の人がどう考えてもそうだ、それが正しい、というような話を明確にする人と言えるはずです。
人の目をしっかり見て話す
説得力の有る人は、人の目をしっかりと見つめて話しをするでしょう。
もしも、あれをして、これをしてと色々と作業をしながら人に対して説得をしようとしても全く相手には伝わらないでしょう。
説得力の有る人は、話しを伝えようとしている相手の目を見ながら、顔をあげてしっかりと聞いている側の様子を見ながら話しをするはずです。
そうすれば、分かっていないような顔の人を見付ければ、更に伝えている事柄に付いてより詳しく明確に話しを進めていくでしょう。
説得力の有る人は、それだけ人の目を見て、周囲の状況を把握して、話に集中をしている人と言えるでしょう。
だらだらと長く話さない
説得力のある人はだらだらとあれこれ話しを続けるのではなくて、要点だけをまとめて的確に話しをするでしょう。
なので、短くて言いたい事がはっきりと相手に伝わり、周囲でその人の話しを聞いていても、ごもっともと納得出来るはずです。
長々と話しを続けるような説得の仕方では、説得力もなにもなく、聞いている側にとっては最終的に何の話しをしていたんだろう、というような感じで終わってしまい、結局何も伝わっていない事になるでしょう。
要点だけに絞って必要な部分だけをまとめて短くはっきりと話す人は、説得力の有る人と言えるでしょう。
声が大きく言語明瞭で、話が聞き取りやすい
説得力がある人の条件は、「話の内容をはっきり相手に伝えることができる」ということです。
相手に話の内容、自分の言いたいことをきちんと伝えることができなければ、相手を説得することは到底できません。
ですから、説得力がある人には「話が聞き取りやすい」という共通した特徴があるのです。
聞き取りやすい話し方をするためには、いくつか必要な要素があります。
まず、声が大きいこと、次に、言語明瞭で滑舌がいいこと、さらに早口にならず、語尾がはっきりしていることです。
こうした要素を備えた話し方ができるのが、説得力がある人の特徴と言っていいでしょう。
先に結論を言ってから、その根拠や経緯を説明する
「結局、何が言いたいのか、よくわからない」と相手に思わせてしまったのでは、どんなに聞き取りやすい声や話し方をしても、相手を説得することはできないでしょう。
ありがちなのが、長々しい説明をして、なかなか結論を言わないというケース。
これでは、聞いている方はじれてしまうだけです。
説得力のある人は、そんな話し方はしません。
先に結論をはっきり提示し、そのあとで、その結論に至る経緯や、結論につながる根拠などを説明します。
話を聞く方は、最初に結論を把握できますので、そのあとの説明も、すべては結論に至る道筋として理解しながら聞くことができるわけです。
つまり、話の全体像がつかみやすいために、その話を肯定しやすくなるのです。
喩えを使って話すのが上手
喩え話が上手というのも、説得力がある人の話の特徴と言っていいでしょう。
少々複雑な話や、専門的な話をする時、むずかしい言葉や専門的な用語を使って話しても、なかなか相手は内容を理解してくれません。
その際、「野球に喩えると、こういうことです」とか、「掃除をする時、ふつうはこういうやり方をしますよね。それと同じことです」というように説明すれば、相手は理解しやすいでしょう。
ポイントは、相手に合わせた喩えが使えること。
相手が野球好きなら野球を喩えに使い、相手が主婦なら家事を引き合いに出して説明するのが、説得力のある話し方というわけです。
説得力がない人の特徴
話が二転三転してしまう人
話をするたびに内容が変わっていたり、考え方が変わっている人には説得力がありません。
そこには「前はこう言っていたのに」とか「また次変わるのではないか」という不安や心配を与えてしまうからです。
相手を説得させようと案を変えたりする行動は、時に相手に不信感を与えてしまいます。
一度決めたこと、決まっていることは二転三転させるのではなく、貫き通す方が説得力を増す効果が期待できます。
自分の中で妥協してしまう人、前話したことを忘れてしまっている人は、話がコロコロと変わってしまう為に説得力がないと思われてしまいます。
声が小さく聞き取りづらい
相手を説得させるためには、自分の中でその物事に対する自信を持っていなければなりません。
その自信はその人の声のボリュームに比例することも多く、自信のなさから声が小さくなってしまう場合、説得力がなくなってしまうこともあるのです。
聞いている相手にとって声のボリュームはそこに絶対的な自信があると感じたり、内心自信がないと判断する材料となるもの。
相手に自信があると分かれば、相手を信頼するにあたって安心材料となることから、説得されることも多くなるでしょう。
「そこまで言うなら」「そんなに自信があるなら」という思いを持たせることが出来ないのは、声の小ささが原因かもしれません。
言っていることとやっていることに矛盾がある
「自分は○○だと思う」「○○するべき」などと言い切っているのにも関わらず、実際の行動がそれに伴っていない人には説得力がありません。
言っていることが立派であっても、それに伴う行動が出来ていない時点で、信頼はされないことでしょう。
口では簡単に言うことが出来ても、行動に移すとなると難しい問題もあります。
しかしこれをクリアしなければ相手を説得することは不可能に近く、信用を得ることも出来ないでしょう。
これには自分の発言に責任を持てないと相手が感じてしまうという理由がある為、そう感じることが必然的かもしれません。
説得力のある文章の書き方
根拠がしっかりと書かれている
文章に説得力を持たせるためには、自分の考えだけを並べていてはいけません。
どうしてこのような考えに至ったのか、このような結論に至ったのかについて、根拠を示すべきです。
その際に、参考にした資料があれば記しましょう。
自分が好き勝手に思いを書いたのではなくて、こういった資料や研究結果をもとにして考察したものであることを示すのです。
ただし、引用する場合には出典元に確認する必要があることも。
参考にした資料を記載するのはもちろんのこと、その資料は引用してもいいものなのかも忘れずに確認するようにしましょう。
文章の組み立てがしっかりしている
話があちこちに飛ぶような文章では、説得力力がありません。
動機付けが文章のあちこちにばらばらに配置されていたり、結論がどこにあるか分からないような文章は避けるようにしましょう。
説得力のある文章に仕上げるためには、どのような順序で文章を組み立てていくかじっくり考えることです。
最初に結論を持ってきてから中身に入るのか、それとも動機づけを述べて最終的に結論に持っていくのか。
文章の組み立て方は1つではありません。
内容や、文章の長さに応じて構成を工夫すべきです。
また、文章が読む相手の年齢や職業も考慮するようにしてください。
言いたいことが一貫している
文章の中で何を言いたいのかが一貫していないと、説得力がありません。
例えば、ある商品をお勧めする場合の文章だとしたら、それを最終的に買いたくなるような文章にする必要があります。
商品のいいところばかりを褒めるのも信ぴょう性にかけますが、最終的に欠点で終わってしまうと、何を言いたいのかが分かりません。
まず、何を伝えたい文章なのかを明確にしましょう。
良さを伝えたいのであれば、欠点→それを補う利点で文章を締めくくるようにします。
結論がはっきりしていれば、内容にも一貫性が出て説得力が増すようになります。
説得力のある話し方で相手を動かす
相手を説得するというのは、相手を動かすということ。
それにはあなたの意見をただストレートに言うだけでは失敗する可能性は高まります。
相手の気持ちを動かし、行動させるためにご紹介したようなちょっとしたテクニックを使えばその効果は雲泥の差でしょう。
説得する機会があればぜひこれらを参考にしてみてはいかがでしょうか。
また、もしあなたの仕事が上手くいっていなかったり、職場での悩みがあるのであれば「仕事ができない人の特徴とその対処法9つ」もあわせて読んでみましょう。きっと今までの悩みや問題が一瞬で解決できるキッカケをつかむことができるはずですよ。