猜疑心が強い人の特徴や心理とは?その原因と克服方法をご紹介!

あなたは猜疑心が強い人でしょうか。

猜疑心が強いとあらゆることを疑ってかかるので、心身ともに疲弊しきってしまいます。

ではいったいどういう人が猜疑心が強い人なのか。

そこで今回は、猜疑心が強い人の特徴や原因、克服する方法をご紹介します。



猜疑心の意味とは

猜疑心とは、相手の行動や態度を見て疑ったり、嫉妬する心理状態のことです。

よく混同されてるのが懐疑心です。

猜疑心と懐疑心の違いは、妬みの感情が含まれているかどうかです。

猜疑心の「猜」には妬む、嫉むという意味があります。

懐疑心は純粋に疑問だけに対して、猜疑心には疑問に加えて嫉妬が含まれていることが大きな違いです。

猜疑心が強い人の特徴や心理

人の表情や言葉をそのまま素直に受け取らない

猜疑心が強い人は、人から騙されることを極度に警戒するという心理的特徴があります。

「人間は時として人を騙すものだ。そしてそれは、決してめずらしいことではない」と思っているため、人と接する時はまず相手を疑ってかかるのが、猜疑心が強い人と考えていいでしょう。

ですから、たとえば初対面の相手が満面の笑顔を見せて、「どうぞよろしく」と頭を下げても、その笑顔を素直に受け取ることはしません。

「この笑顔の裏にはどんな悪心が隠されているかわからない」と考え、用心してその人に接するのです。

これは初対面の相手に限ったことではありません。

たとえば、職場の同僚から「最近、あなたは仕事が好調で、うらやましいよ。課長もほめてたよ」と言われたとしましょう。

その同僚は正直な気持ちを伝えただけだったとしても、猜疑心が強い人は素直には受け取らず、その言葉の裏に隠された相手の気持ちを探ろうとします。

そして、「そんなふうにほめて自分を気持ちよくさせて、何か無理な依頼をしてくるのではないか」とか、「ほめて自分を油断させて、仕事で大きなミスをさせようとしているのではないか」と疑ってかかるのです。

人の悪意を疑うために、相手の態度や表情、言葉をそのまま素直に受け取ることができないのが、猜疑心が強い人の特徴ということになるでしょう。


自分は賢明な人間だと自負している

猜疑心が強い人というと、「どこまでもネガティブ」というイメージがあるに違いありません。

確かに、人と接する時、ネガティブな見方や考え方をするのが猜疑心の強い人ではありますが、自分に対してはむしろポジティブな見方をします。

人のことを疑ってかかるのは、人から騙されたくないという気持ちが強いためです。

そのように慎重に人と接すれば、実際に人に騙されたり、人を信じて痛い思いをするということはなくなるでしょう。

逆に、まったく猜疑心を持たない人は、悪意を持って近づいてくる人のことをかんたんに信じてしまうため、結果として人に騙され、大きな損失を受けることもあるに違いありません。

猜疑心の強い人は、そういう人に対し、「まったく無防備で考えの浅い、愚かな人間だ」という見方をします。

そして、「それに比べて、自分は慎重に人の真意を見極めようとする。その結果、人に騙されることがないのだから、ほかの人に比べて賢明な人間なのだ」と考えます。

つまり、「自分は頭がいい」と思い、人に騙される人よりもずっと優れていると信じているのが、猜疑心が強い人の心理的特徴と言っていいでしょう。

自分のことが愛おしい

猜疑心が強い人がほかの人を疑ってかかるのは、人によって自分が傷つけられることを嫌うからにほかなりません。

悪意を持っている人の悪意に気づかず、その人のことを信じて騙されれば、自分の心は傷つきます。

金品を騙し取られるなど、実質的な損害を被ることもあるでしょう。

猜疑心が強い人は、精神的にも実利的にも自分が損害を受けることを極度に嫌うわけですが、そこにあるのは、「自分を守りたい」という心理なのです。

たとえば、親は愛するわが子が傷つくことがないように、わが子に最大限の注意を払って、危険が近づかないようにするに違いありません。

それが子どもに対する親の愛情なわけですが、そこには「愛しいわが子を守りたい」という心理があると考えていいでしょう。

猜疑心が強い人は、そのようにわが子を愛する親と同じ心理を、自分自身に対して抱いています。

「大好きで愛おしい自分が傷つくことがないように、できる限りの注意を払って、自分を危険から遠ざけたい」と思っているからこそ、ふつうの人から見ると、不必要なほど強い警戒心を、人に対して持つようになるのです。

猜疑心が強い人には、人間不信の傾向がありますが、自分に対してだけは人一倍強い愛着を感じているのが、猜疑心の強い人ということになるでしょう。


猜疑心が強い原因

騙された、裏切られた過去がある

猜疑心の強い人は悪く言えばひねくれ者とも表せますが、そのひねくれもそれなりの経験や過去があったからだというケースが多いです。

「信頼していた友達を助けたい気持ちでお金を貸したのに返してくれなかった」、「いい人だと思っていたのに裏で自分の悪い噂を言いふらされて孤立に追い込まれた」などといったトラウマじみた思い出によって、そういった罠を警戒する術を身につけているのです。

猜疑心の強さは良く言えば用心深さ。

自分がまたつらい経験をしたくないがために、その防衛方法を学んだ結果とも考えられるでしょう。

人は生きていくためにいろんなことを学びながら成長していくものですが、猜疑心の強さというのもまた、人が経験を元に成長した結果なのです。

最初から信じていなければ、いざ相手に悪意があったとしても太刀打ちできます。

相手に悪意がないのであれば、それはゆっくりと時間をかけて明らかになることです。

そうやって相手のことを正しく見極めて、素直さと引き換えに自分が損をせず裏切られることもない賢さを手に入れたのが猜疑心の強い人だというわけです。


自己評価が低い

特に人から好意を向けられた時に猜疑心を強めてしまうという人の場合、その原因は自己評価の低さにあります。

「私なんかを好きになるなんてどうかしている、悪趣味」、「もしかしたら結婚詐欺やデート商法なのかもしれない」というように、建前の謙遜ではなく本気で相手の好意が理解できず、相手への疑いを強めてしまいます。

恋愛に限らず仕事上で上司に褒められたり表彰されたりしたとしても、自分の実力を肯定できないことから「うまくおだてていいように扱われるんだ」、「お祝いしてくれるけどきっと陰で悪口を言われるに違いない」といったように疑心暗鬼を膨らませていくのです。

自分を肯定できるという人は、他人から好意を持たれたことや褒められたことなどを素直に受け止め、成功体験としていくことができます。

よって他人から寄せられる賛辞や高評価に対して猜疑心が湧くことを抑えられないという人は、自己肯定が低いことに原因があると見られます。

自分の身の丈に合わないと思い込んでいる言葉を相手から向けられたところで、何もかもが嘘っぱちにしか思えないのです。

心配性で慎重

特に重い過去があるわけでもなく、自尊心もそれなりにあるのに猜疑心が強いという人の場合、その原因は石橋を叩いて渡る慎重派タイプの性格によるものです。

心配性で慎重な人は何か自分に悪いことが降りかかったとしても被害を最小限に抑えるため、常に最悪なパターンを想定して行動しています。

だから疑り深く、なかなか警戒心をゆるめません。

何かいいニュースがあったとしてもその裏側に良くないことが潜んでいないか、画期的な新商品の発売や便利なサービスの開始が話題になったとしても欠陥や落とし穴がありやしないか、というように多角的な視点から疑いを持ってかかることで危険を回避し、安全策を取るのです。

また、慎重派な人は自分の感情を表に出さずにため込むことが多いです。

その内に秘めた気持ちが解消されないまま膨らんでいき、猜疑心へと育っていくということもあります。

相手に打ち明ければすぐに解消されるような疑いや不信感も、明かすことなく抑え込んでしまうがゆえに簡単に消すことができません。

本音を出し合うことができればその猜疑心を払拭することもできるのですが、慎重な人にそれはなかなか難しいものです。


猜疑心を克服する方法

克服した後のメリットを考える

猜疑心を克服する方法として、克服することによるメリットを考えることがあげられます。

猜疑心が芽生える原因は様々なことが考えられますが、猜疑心が強すぎる場合は精神的な要因が非常に大きいのです。

猜疑心の原因となる不安や強迫観念など強すぎる感情やストレスに抗うのは非常に困難ですが、方法がない訳ではありません。

人間には論理的に思考する能力と、自ら行動を選びとる理性があります。

もちろん人間にはそれらと相反する衝動や本能があり、完全に自らをコントロールするのは困難です。

しかし、猜疑心を克服するためには、この論理的な思考と理性の二つが不可欠です。

感情や本能に抗うためには、論理的な思考と理性をサポートする必要があります。

そこでおすすめなのが、猜疑心を克服するメリットを考えることです。

猜疑心を克服することが出来れば、必要以上に人を疑ったり神経質になる必要もないでしょう。

何より人と信頼しあうことが出来るようになります。

それはストレスとは正反対の安心感と幸福感をもたらしますよね。

こういったメリットがあれば、人はそれを目標にしたり支えにして、感情や本能を抑えることが出来ます。

猜疑心を克服するためとは言え、やみくもに努力や我慢をするにも限界があります。

メリットを考えることで冷静に考え、また振る舞いを変えて猜疑心を小さくしていきましょう。


現状を客観的に把握する

猜疑心を克服するには今の状態を客観視することも必要不可欠です。

人を疑ったり嫉妬したりとネガティブな気持ちになるのは、一種の防衛本能と言えます。

そうすることで自分の身を守ろうとしているため、必ずしも悪いことではありません。

しかし、あまりにも猜疑心が強すぎると本人が苦しいだけでなく人間関係にも支障をきたします。

強すぎる猜疑心は、単純に経験や防衛本能だけでなく自分の思考の癖が原因の1つとなっています。

そのため、この強すぎる猜疑心を克服するには現状を冷静に認識し、思考の癖に惑わされないようにすることが近道なのです。

では、現状を冷静に認識するとは具体的にどういったことかというと、今起きていることや事実だけを認識することです。

それに付随する感情は自分の中で起きていることですから、現状を冷静に認識するためには切り離して考えます。

例として、友達を遊びに誘ったら多忙を理由に断られてしまったとします。

猜疑心から嫌われているに違いない、他の友達と一緒にいるに違いないと嫉妬したり疑ったりするのは、全て感情的な問題です。

現状は相手が多忙を理由にこちらの断ったというもので、それ以上でもそれ以下でもないのです。

苦しいのは現状のせいではなく自分の思考の癖や感情が原因である、ということをきちんと認識すると、必要以上に疑う理由がないことが分かります。

苦しい猜疑心を克服するためには、このように思考や感情に惑わされずに冷静に現状を認識することが効果的です。


根拠を揃える

猜疑心を克服する方法として、根拠を揃えるということがあげられます。

猜疑心を持つには様々な理由があり、本人としては充分な理由があると考えられます。

しかしそれを人に話したとしたら、猜疑心を持つに値すると判断するでしょうか。

答えは、まずあり得ないと言えます。

何故なら人をすぐに疑ったり、嫉妬したりすることは人間としてあまり好ましいことではないからです。

もちろん、人を疑ったり嫉妬したりしても当然だという場合もあるでしょう。

過去に何度も詐欺や犯罪を犯した人間に全財産を託したり、人のものを平然と横取りする人に何も感じない人間はごく少数ですよね。

しかし現実には犯罪や横取りをするような人は、そうでない人と比べれば少数です。

つまり、現状に対して猜疑心が強すぎることがほとんどなのです。

猜疑心を克服するには、その強い猜疑心に相応しい事柄かどうかを見極めましょう。

コツとしては、その事柄に対して猜疑心が相応しいかそうでないか、否定的な根拠と肯定的な根拠のどちらも揃えていくことです。

根拠が一方に片寄ると、冷静に見極めることは出来ません。

否定・肯定の根拠を見比べることで、猜疑心の程度が現状に相応しいか冷静に見ることが出来ます。

根拠を揃えて冷静に考えれば、強すぎる猜疑心を手放して克服することに繋がるのです。


猜疑心が強い男女の恋愛は苦労する

いかがでしょうか。

猜疑心が強いと恋愛や結婚はとても大変です。

常に浮気を疑っていて相手を信用することができないので、束縛をするようになったり、

自分のことを本当に好きでいてくれているのか不安で気になりすぎてしまったり。

こんな猜疑心に苛まれると辛くて仕方ありません。

猜疑心が強いのは男性も女性も変わらず、個人差によるものです。

あなたが猜疑心の塊であれば、それを受け入れてくれる相手を探し当てるのが上手くいくポイントになるでしょう。

失敗することも多々あるかもしれませんが、根気よく探し続けることが結果としていい恋愛に結びつきます。

また、もしあなたの仕事が上手くいっていなかったり、職場での悩みがあるのであれば「仕事ができない人の特徴とその対処法9つ」もあわせて読んでみましょう。

きっと今までの悩みや問題が一瞬で解決できるキッカケをつかむことができるはずですよ。



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