自己否定する心理6つ
あなたの周りには自己否定するのが癖になっている人がいるでしょうか。
また、あなた自身はどうでしょうか。
ウジウジしたり、急にやる気が無くなったりしてしまうのが自己否定してしまう人の特徴だといえます。
では、どうしてそのように自分を否定してしまうのか。
そこで今回は自己否定する人の心理をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
自己否定する心理
自己否定する原因とは
自分を否定してしまう心理は、逆に自分を肯定された経験が少ないからです。
小さい時や子供の頃の経験などで、周りから褒められた経験があまりなかったり、人よりもいい思いをしたことが少ないと自己を否定しがちです。
あまりにその習慣が続くと何かと自分を否定することが当たり前になってきます。
その方が安心すると言っても過言ではないかもしれません。
どうせ自分はできるようにはなれない。
だから初めから自分はできないと思っていた方が後から傷つかなくて済むからです。
また過去に痛烈に自分を否定された過去がある場合もあります。
痛烈な自己否定を経験しただけに、もう自己の肯定の仕方すら忘れてしまっています。
自己否定する人は褒め言葉に素直になれない
自己を否定する人は本当は自己肯定を求めています。
しかし、自分ができると一瞬でも思ったあとからやっぱりできなかったと突き落されるのが怖いのです。
安易に他人が褒めても、でも、だってとなかなか素直に認めてくれない場合もあります。
対応する側は非常に疲れてしまいます。
それでも、自己否定をする人は自己肯定を本当は求めています。
でも~、だって~、と何度励ましを否定されても、何度も何度も肯定してあげて下さい。
面倒な過程ではありますが、自己否定が強い人はこの繰り返しの過程を求めています。
自分があらゆる角度から否定したのにそれでも肯定してくれたという事実によって、ようやく自己肯定を感じることができるのです。
もし自己否定を続ける人が、あなたの大切な人なのであるのなら根気よく付き合ってあげて下さい。
根気よく続ければあなたの気持ちはきっと、その人の心に届くはずです。
自己否定する心理として傷付きたくない
誰かに否定されることで傷付きたくないという心理です。
他人から思いもよらない言葉で否定されるのは、辛く悔しいものです。
しかし、自分で自分をあらかじめ否定することにより、自分のどんなところが否定されそうか、
またどのような言葉で否定されそうか、ということを予想しておくことができます。
いわばシミュレーションを行ってしまうのです。
これによって心の準備ができ、他人から指摘されたときのダメージの軽減が期待できます。
また、口に出して自己否定した場合には、本人が自覚していることについては改めて否定しにくくなるため、
周囲からの否定自体を防ぐことができるということも考えられます。
自分を否定する相手に近付きたい
進んで自分自身を否定することによって、
自分を否定する他人の方に同調し、溶け込みたいという心理です。
例えば自分を否定する人間の方が多数派であったり、権力を持っていたりする場合もそうですし、
憧れの集団であるなど魅力的な人々であった場合にもそうでしょう。
少し捻れた願望ではありますが、「否定される自分」ではなく「否定する他人」の味方につきたい、仲間になりたいという思いから、
あえて自分で自分を否定するのです。
ストレスの発散をしたい
これは矛盾しているようですが、一部の人が外に向かって攻撃的な言動でストレスを発散するように、自分自身に向かって否定的な言葉を投げつけることで、ストレスを発散しようとするものです。
例えば他人に悪口を言う人や、物にあたる人がいますが、同じようにこれを自身に対して行うということです。
何かに対する攻撃は、しばしばストレスを和らげてくれます。
もちろんこれは、あまりいいストレス発散の方法であるとは言えません。
自己否定する人は、周囲を傷付けたくないという気持ちから攻撃対象に自分を選びがちですが、たとえ相手が自分であっても、やはりいい手段であるとは言えないでしょう。
自己否定する人にはどう対処したらよいのか
自己否定する人は大半が、逆に自分を肯定してほしいのです。
自分はブスだ。いやブスじゃないよ。
自分は運動ができない。いや、頑張ればできるよ。
と、他人から自分を肯定してほしいのです。
他人から自己を肯定する言葉を引き出すために、無意識に自己を否定するのです。
他人からの肯定する言葉によって初めて自分で自分を肯定できるような気になってきます。
自己否定する原因
否定されて傷つくのが怖い
自己否定する原因の一つに、他人からの否定の言葉に傷つくのが怖いからというものがあります。
予想だにしない相手からの否定や厳しい言葉は、精神的にショッキングなものでしょう。
自己否定することで、もしもそのような状況になったとしても自覚があることだから仕方がない、という予防線を張ることが出来ます。
端から見ればこれは「自虐」であるため、自覚しているのにわざわざ改めて指摘するのは野暮なのではないかと躊躇いますよね。
そうすることで、遠回りにではありますが自分に対する否定から逃げていき、傷つかないようにしているのです。
人は誰しも傷つくのが怖いものですが、その対処法は様々あり自ら立ち向かうような人も見られます。
しかし気弱な人などはそれが苦手なため、事前に傷つかないように対処するという部分に自己否定の原因があると言えます。
本当に自分に自信が無い
自分に自信が無く、一見すると謙虚な人というのも自己否定をしてしまいがちです。
これは自虐などとは少し違っていて、自分に対して本当にそう思っているから言葉にしてしまうという場合です。
勉強が苦手だったり、運動が苦手だったり、対人関係が苦手だったりと誰にでも苦手なことの一つや二つはありますよね。
こういう苦手意識を感じすぎて次第に自分に自信が無くなってしまった人は、ポジティブな意識を持てなくなります。
周りは簡単にこなしているのに自分は勉強が出来ないから、他のこともダメなんだろう。
そんな風に考え出すと関係のない他のことに対しても、すぐ自己否定をしていく癖がついてしまうのです。
自分の苦手なことで劣等感を感じ、打ちのめされる経験をした人も少なくはないでしょう。
その辛い経験が自分の自信をも喪失させ、自己否定に走る原因を作ってしまいます。
ストレスの発散に自分を利用する
自己否定の原因の中でも、少し変わったものが「自分を攻撃してストレス発散をする」というものでしょう。
多くの人は友人に愚痴を言ったり、思いっきり大声を出して歌ったり、スポーツで汗を流したりしてストレスを発散します。
しかし、それらで上手にストレス発散が出来ない人の中には、自分を攻撃することで気持ちを軽くしようとしてしまう人がいます。
人間は誰かに対して攻撃をしたり、喧嘩をしたりすると気持ちがスカッとして嫌な気分も晴れてくるものです。
ですが、攻撃を受けたり喧嘩で負けたりした人の場合は気分が晴れることもなく、さらにストレスが溜まってしまいます。
そして当然、攻撃の矛先を自分に向けてしまうと、少しスッキリしたとしてもさらに多くのストレスを抱えることになるでしょう。
対外的な発散方法がわからないという不器用な思いから、何も解決しない自己否定をしてしまうことがあるのです。
理想が高く完璧主義すぎる
これは意外なことですが、周囲から人望もあり学業や仕事も卒なくこなすような人であっても自己否定に陥る場合があります。
端から見れば「なんでも出来て完璧なのに?」と思うかもしれませんがこの場合、その「完璧」というところに自己否定の原因があるのです。
完璧主義の人というのは、自信にあふれ前向きにしっかりと進んでいて、とてもキラキラしているように見えますよね。
しかし同時に、度を越した完璧主義は精神的にとても脆くあまりに危うい存在とも言えるのです。
なぜなら、こういった人は自分のミスや落ち度を許せない上にそもそも抱いている理想が高いことが多く、自分でストレスを生じ易い性質があります。
高い理想を完璧にこなせない自分には価値がない、とまで思ってしまう場合も少なくありません。
本来、人は失敗にもある種の諦めをもって接することで自己を肯定しようとしますが、完璧主義ゆえにこれが出来ないことが自己否定の原因になるのです。
自己否定の克服方法
自分の存在を自分で大事にするようにする
自己否定の克服方法として、自分の存在を自分で大事にするようにするということがあります。
自分の容姿に自信がなかったり、自分のスタイルに自信がなかったり、勉強も運動も人よりも劣っているのではないかと思うようなことがあると、自分というのは何をやってもだめな人間なのではないかと疑ってしまうこともあるものです。
ですがいったん自分の欠点ばかりが目立つようになってしまうと、自分という人間は欠点しかない人間にも思えてしまうことがあるので注意が必要です。
負の連鎖にならないようにするためにも、自分の欠点ばかりを見つけるのをやめ、自分の存在というのを認めてあげるようにしましょう。
自分では欠点しかないと思っていても、周りの人から見れば欠点だけではなく良いと思えることもあるものです。
ですからまずは自分で自分の存在を認めてあげるようにしましょう。
一つ良くできたら、ちゃんと自分で褒めてあげるようにする
自己否定の克服方法として、何か一つうまくできたら、たわいのないことであってもきちんと自分を褒めてあげるようにしましょう。
いくつもいくつも何かを片付けようとすると手に負えなくなったり、どれもうまく片付けられないようなこともあるものですが、それで自分はダメだと決めつけてしまうのではなく、一つ一つ分けて考えるようにして片付けていくようにしましょう。
そうすることできちんとできることが多くなりますし、誰からも褒めてもらえなくても自分で自分を褒めてあげやすくもなるでしょう。
自分で自分を褒めてあげることでまた頑張ろうという気にもなりますし、自己否定につながりにくくもなるものです。
そして些細なことでもご褒美をあげることで気持ちも楽になるので、深刻な自己否定につながりにくくもなるでしょう。
みんな完璧ではないのだと思うようにする
自己否定の克服方法に、自分だけでなく、みんな完璧ではないのだと思うことも大事です。
人はそれぞれ生まれつき得意なもの、不得意なものというのがあるものですが、得意なことがある人であっても、自分の努力なしで人より上に行けるようなことは少ないものです。
誰しも陰で努力していることがほとんどなので、自己否定を克服するのに、自分はまだまだ努力が足りないのだと思うようにすることというのも大切です。
そしてみんな完璧ではないのだと悟ることも必要です。
完璧であると見えても、不得意な部分やできない部分は隠しているということもあるので、そう見えるだけだと思うようにもしましょう。
誰もみな少なからず努力していて、努力なしで完璧な人はいないのだと思えば、自己否定しようという気持ちも少なくなってくるものです。
やればできるのだと自己暗示をする
自己否定の克服方法として、やればできると自分で自己暗示をかける方法もあります。
自己否定ばかりしてしまうというのは、自分はだめな人間だと思い込んでしまっているということがあるものです。
ですからマイナスの考えに支配されないようにするためにも、自分はやればできる人間なのだと思い込むようにもしましょう。
思い込みが激しい人というのは他の人から見て勘違いで恥ずかしいものだと思われてしまうようなこともあるものですが、それで自己否定がなくなるのであれば良いでしょう。
自己否定してしまうのをなくすにはできるだけ自分に自信をつけるということも大事なので、まだ自分には実力が何もないと思われる段階であっても、うまく自分で自己暗示をかけてマイナスになる自己否定をなくすようにしてみると良いでしょう。
自己否定を改善しよう
いかがでしょうか。
自己否定する心理は、単純にネガティブであるから、マイナス思考であるからといったものだけではありません。
また、仕事がうまくいっていない、恋人に振られたなどで自己否定してしまう状況に陥ってしまっている人もたくさんいることでしょう。
しかし、自己否定してもいいことは何一つありませんし、物事は前に進みません。
むしろ自分の悪いところばかりをみて、自信をなくしてしまい、今までのような振る舞いができなくなってしまいます。
これを良いことだと言う人はまずいないですよね。
なので、早めに自己否定する癖を改善するべきです。
改善方法は自己否定してしまう原因を取り除くのが一番効果的なので、その状況から逃れるように頭を使いましょう。
考えながら行動していけば、自己否定する時間なんて一秒もありませんよ。
また、もしあなたの仕事が上手くいっていなかったり、職場での悩みがあるのであれば「仕事ができない人の特徴とその対処法9つ」もあわせて読んでみましょう。きっと今までの悩みや問題が一瞬で解決できるキッカケをつかむことができるはずですよ。