指示と指図の違いにはどのようなものがあるのでしょうか。
普段はあまり気になることがないことが多いかもしれませんが、一度気になってしまったらその違いを知りたくなるものですよね。
もちろんその言葉を使う側にとってもそこまで気にしていないかもしれませんが、お互いの認識にズレがあるとトラブルにもつながりかねません。
そこで今回は指示と指図の違いについてご紹介していきますので、ぜひ今後の参考にしてみてください。
指示と指図の違い
指示とはどういったものか
部下や後輩を持った時には、適切な指導を行っていかないといけません。
そして、その際に絶対に必要になってくるのが指示です。
しかしながら、間違った方法で指示をしてしまうと、相手には「指図」だと思われてしまう可能性があります。
なので、まずは指示とはどういったものであるのかその前提知識を身につけておくようにしましょう。
指示というのは、やるべき事に対してどのように取り組めば良いのかなどを相手に指し示すというものになります。
イメージとしてはある目的に向かって指揮をとり周りの人をその目的に適切に向かわせるというものを思い浮かべましょう。
指図とはどういったものなのか
指図というのは基本的に嫌われます。
指図された方は反発心が生まれて、思い通りに動いてくれないという事も少なくないでしょう。
指図というのはどういったものなのか解説をしますので、指示をしたいと思った時に間違って指図をしてしまわないように気をつけましょう。
指図というのは、強制的に命令をして自分の思い通りに人を動かすというものです。
やり方を指し示すという事ではなく、命令であれをやれこれをやれと奴隷のように相手を扱う行為の事を指しています。
指示とは明確な違いがありますが、実際には使い分けられず指図ばかりの上司などもいます。
そうならないように注意をしましょう。
指示と指図の違いとは
指示というのは指導であり、ここはこうした方が良い、ここはこうしてねというお願いでもあります。
つまり、指示された方は基本的にそれにそって行動はするものの、それは強制ではありません。
また基本的には作業を適切に終えるという目的の元指示がありそれに従い作業をするので、受ける側も指示があって当然と感じます。
しかしながら指図というのは、その作業の目的はその指図をする人の思い通りに物事を運ぶ事であるという印象を与えやすいです。
その結果、指示と違って反発が生まれやすいです。
さらに注意が必要なのが、言い方一つでも指示が指図に変わってしまう可能性があるという事です。
偉そうに人をこき使うような事はせず、仲間皆で効率よく作業するための指標を示す指示をしっかりと行えるようにしましょう。
「指示」は指し示すこと
「指示」は本来はあれ、とかこれ、とかを指し示すことです。
つまりあれこれと行うことを説明しているのです。
しかしながら「指図」との同意味的な感覚もあるので命令なのかそうではないのかが紙一重になるという難しいところもあります。
しかしながら主に指示は、指し示す行為の事なので主に強い命令的なニュアンスは無いと考えて良いでしょう。
あとは受けとる側の感覚なので、命令されたと憤慨してしまうタイプもいるかもしれません。
そんなことにならないためにも、言い方をソフトに柔らかくするのも誤解を生まない良い方法です。
「指図」は命令すること
「指図」は主に命令と殆ど同じ意味です。
つまり、ああしなさい、とかこうしなさい、というのが指図する、ということなのです。
つまり命令と置き換えられるのが指図するということなのです。
他に特殊な例で、指定すると言う意味もありますが、通常人に対して使うときには命令すること、と考えて良いでしょう。
逆に命令されたときに、指図された!というのも正しい使い方になります。
強制的に何かを指示されることが指図に当たるのです。
つまりかなり強い口調での指図は相手にとってはかなりきつく、怒るタイプもいます。
指示と指図の違いとは?
「指示」は指し示す行為なので、特に強制的な命令の意味はありません。
指示するということは、説明する、とかその事を教える、という意味あいがあるのです。
「指図」は指示した行為を強制的にさせることで、イコール命令です。
つまり口頭で言うと似ていますが、意味あいやニュアンス的には大分強さが違っているので、指示と指図の言葉を間違って使うとかなり相手によってはムッとする場合もあるのです。
指図しないで!と言うのはあれこれ命令しないで!ということなのであまりしつこくするのは止めた方が無難でしょう。
指示はニュアンス的として具体的な行動は任せている場合
指示という単語は企業では頻繁に使われていることかと思います。
「上司からの指示で」、「取引先の指示で」このような使われ方が一般的かと思います。
命令に近いニュアンスですね。
このような場合、受けた指示を遂行し目的を達成する為の手段は、指示を受けた側に任せられている場合です。
例えば、「お茶を出してくれ」という指示があった場合、どの湯呑を使い、どの茶葉を使い、何度のお湯を使うかなどは通常任されますよね。
このケースなら、「お茶を出してくれ」は指示といえます。
この「お茶をだしてくれ」という指示についての実行方法が細部までに渡って指定されていると、それは指図と言えます。
指図のニュアンスは具体的な行動まで指定されている
一般的に、指図という単語にあまり良いイメージはありませよね。
「年下の部下に指図された」などという風に不条理に思える指示を受けた場合に使われることが多いと思います。
ただ、その一方でメーカー企業の製造現場では「製造指図書」という書類が存在しており、製造担当部署はその指図書に沿って製品を作ります。
このように、企業においては普通に使われている単語でもあります。
前述のお茶出しを例にとれば、湯呑は美濃焼き、茶葉は玄米茶、お湯の温度は60度などと手段までも細かく指定されている場合、これらは指図といえるでしょう。
指示と指図は企業活動と社会生活とで使われ方が違う?
指し示すという言葉通り、時に指示は抽象的でもあります。
しかし、指図は”図”という漢字が使われている通り、具体的に示されている書類や指示である場合が殆どです。
別の用法例として、通常の社会生活においては、指示という言葉はやや強制力の弱い、お願いに近いニュアンスで使われることもあります。
例えば、行列待ちなどの場合、「係員の指示に従ってお並びください」といった使われ方をします。
その一方、指図は前述した通り、不条理な指示、高圧的な強制力の強い指示を受けた場合に「指図された」などと使われています。
このように、指示と指図は企業活動と社会生活での使われ方には違いがあり、それぞれに意味付けがされているようです。
指示と指図の違いのまとめ
- 指示とはどういったものか
- 指図とはどういったものなのか
- 指示と指図の違いとは
- 「指示」は指し示すこと
- 「指図」は命令すること
- 指示と指図の違いとは?
- 指示はニュアンス的として具体的な行動は任せている場合
- 指図のニュアンスは具体的な行動まで指定されている
- 指示と指図は企業活動と社会生活とで使われ方が違う?
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