ストレス耐性が低い部下を叱る5つのポイント
ちょっと注意したらすぐに仕事辞めたいと言い出した・・・。
こんな事例は枚挙にいとまがありません。
部下をもつ立場の人が自分の育ってきた環境を考えると、
「なんて弱いんだ」「ストレス耐性が低すぎる」と感じるかもしれません。
しかし残念ながらそんなことをいつまで言っていても相手は変わりません。
手っ取り早いのは自分が変わること、
相手を受け入れてやり方を変えることです。
そこで本日はストレス耐性が低い部下に対して叱る際に気をつけておきたいポイントをご紹介します。
「どうやって叱ればいいのかわからなくて、無駄な気遣いばかりだ・・・」なんて人は参考にしてみてはいかがでしょうか。
ストレス耐性が低い部下を叱る
出典
事態が起こった直後に注意する
叱るタイミングはとても大切です。
効果的なタイミングは事態が起こった直後に叱ること。
タイミングが遅れると後から言いにくくなり、
叱ったとしても
「今頃言われたって・・・」
「じゃあなんでその時に言ってくれないんだよ」
と叱られることに対して納得がいかなくなります。
これでは叱る意味が全くなく、
ただあなたの悩み事のタネが増え、ストレスがたまるだけです。
ストレス耐性が低い部下だからこそ、
事態が起こった直後に叱るようにするのが適切なタイミングだとしています。
叱る場所を配慮する
ストレス耐性が低い部下は、怒られたり、叱られたりすることに慣れていません。
たくさんの人の前で叱ったり、
取引先がいる場で叱ったりするのはNGのようです。
「この悔しい気持ちをバネに頑張ってもらいたい」という思いを込めて部下を上記のように叱る人もいますが、それで頑張る人は多くありません。
「・・・もうダメだ」と
どちらかと言うと人生の終わりのようにとらえてしまいます。
とはいってもプライドは低くはないので人前で叱られている姿を誰かに見られるのは耐え難いもので、傷も深くなります。
このような人たちを叱るときは、
人目につかないところで、激昂するのではなく、トーンを落として静かに叱るべきです。
比較して叱らない
「お前そんなんじゃリーダーになれないよ。同期の〇〇はもうやってるよ」
あなたはこんな風に言ったことはないでしょうか?
誰かと比較したり、リーダーになれない、出世できないと言われても「別にいいし・・・」と開き直ることがあります。
自分の環境や仕事のミスを真向から受け止めることができず、
逃げたり、考えないようにするのもストレス耐性が低い人がよくやることです。
叱る際に、その部下の同期と比較してしまうと、部下は仕事で失敗したことよりも同期の動向や評価ばかりを気にするようになります。
もしかしたらその同期の足を引っ張るようなことをしでかすかもしれません。
叱るときに比較するのは他人ではなく、
その部下の「過去」と比べるようにしましょう。
ポイントを1つに絞って叱る
「提出期限が過ぎてる!」
「報告が遅い!」
「そういや資料の内容にもミスがあった!」
叱る側に火がついてしまうと、
矢継ぎ早にあれもこれも注意してしまいます。
ストレス耐性が低い部下は1つ1つ真摯に向き合うことはしません。
全て回避しようします。
伝えるべきことを1つに絞って伝えるだけで、
受け取る方はガラリと変わります。
また、感情にまかせて叱っていると「この人は気分屋なんだな」と冷静な目で見られ、あなたの言葉が相手に刺さらなくなります。
あなたへのロイヤリティも低くなり、
嫌なことがあったらすぐに問題を起こす部下だらけになってしまうでしょう。
問題を明確にして叱る
「いいから、ちゃんとやってくれ!」
「どうしてできないんだ!」
とにかくやってくれと抽象的に叱っても、
相手には伝わりません。
叱られたことに対して向き合う部下は「自分の何がいけなかったんだろう?あれかもしれない・・・」と自分で思考します。
しかしストレス耐性が低い人は何度も言うように、ゆるい環境を自分の中に作り出します。
嫌なことをわざわざ突き詰めて考えません。
「わからないからいいや。ダメだったらそのうちまた言ってくるだろう」とすら考えている人もいるようです。
こんなに簡単なのに!?と思えることでも問題を具体的して叱るようにしましょう。
ストレス耐性の低い部下との付き合い方
いかがでしょうか。
あなたがついつい使ってしまう言葉もあったかもしれません。
私の以前の職場に次のような人がいました。
- ミスがあったら怒鳴って叱る
- みんなの前で叱る
- 誰かが叱った後に、追い打ちをかけて叱る
- 顧客目線ではなく、自分の気に入らない仕事をすると休みだろうが関係なく呼びつけて叱る
- 基本的に誰かと比較させて叱る
まるでフィクションの世界にいるような人でした。
彼は記録的な離職者を出したり、メンタルヘルス相談の対象になる人物だったのは言うまでもありません。
しかしそれでも彼が変わらなかったのは、
彼の上の人も同じだからです。
つまり「これぐらいのことで耐えられないほうが悪い」という態度を貫き続けていたのです。
結果として人が定着しないので戦力不足の状態が続き、もとからいる人の負荷が半端なくなり、その人達も体調を崩したり、嫌で辞めるようになり、業績が著しく下がってボロボロの状態になりました。
この例はとても良い反面教師だと言えます。
もしあなたが自分が育てられてきたことが正しいと思い込んで、それを部下にやり続けてしまうといつか取り返しのつかない事態を招いてしまうかもしれません。
特に叱るときは十分に注意したほうが良い結果につながりやすくなるはずです。
また、もしあなたの仕事が上手くいっていなかったり、職場での悩みがあるのであれば「仕事ができない人の特徴とその対処法9つ」もあわせて読んでみましょう。きっと今までの悩みや問題が一瞬で解決できるキッカケをつかむことができるはずですよ。