広告コピーのコツ | 人の心を動かすコピーを生み出す方法
BY waylonscott
ミッション:
「若者がもっと古本屋を利用したくなるコピーを考えなさい」
もしあなたがこのように言われたら
どんな広告コピーを考えるでしょうか。
ついつい奇をてらったり、
どこかで聞いたことがあるような広告コピーに
なってしまうかもしれません。
そこで本日は
フジテレビの「ペケポン」や
資生堂の「TSUBAKI」などのコピーを手がけた
谷山雅計氏の著書「広告コピーってこう書くんだ!」から
良いコピーを書くコツを確認しつつ考えてみましょう。
広告コピーのコツ
出典
良い広告コピーは解決につながる
先ほどの
「若者がもっと古本屋を利用したくなる広告コピー」
を例に見てみましょう。
「商店街の一角にあるような古本屋」
「おじいさんがハタキでパタパタしている」
あなたはこんなイメージをしませんでしたか?
このような「イメージ」や「描写」を思い浮かべて書くコピーは
実はあまり良いコピーとは言えません。
なぜなら、結局のところ、
「古本屋には古い本があります」
ということを、言葉を変えて語っているだけだからです。
誰もが知っている当たり前の「描写」を言っても
若者どころか、誰にも響かないということですね。
つまり広告コピーのコツは「解決」を提案すること。
では、「描写」ではなくて「解決」するコピーとは、
どういうものでしょうか。たとえば、
「お風呂で読むための本や雑誌なら、古本屋で」
と呼びかけてみるのはどうでしょう。
本を持ち込んで半身浴をする若者は多くいます。
そのような人たちはいつもこう思っているかもしれません。
「せっかく買った本がシワシワになる・・・。
でもお風呂で読みたいしな・・・。」
そう考えている人が
「お風呂で読むための本や雑誌なら、古本屋で」
のコピーを見かけたら、
なるほどと感じて古本屋に行こうと思うのではないでしょうか。
このように人を動かす広告コピーのコツは
「描写」ではなく「解決」を提案することです。
広告コピーの三分法
「そりゃそうだ」
「そういえばそうだね」
「そんなのわかんない」
このように
一つの意見を言った時の相手の反応は
3つあると著者は考えています。
たとえば、あなたの目の前に「豆腐」があると想像してみて下さい。
ぼくがそれを指さして、
「この豆腐は、白いんですよ」
と言えば、あなたはきっと
「そりゃそうでしょう。見ればわかりますから」
と答えるでしょう。
じゃあ、つぎにぼくが、
「この豆腐の白さはね、現代の不安を象徴しているんですよ」
と言えばどうなるか。聞いた人はほとんど、
「そんなのわかんない」
とか
「はぁ?」
とか、自分には理解できないという
意思表示をした答えを返してくるはずです。
そこで、つぎにぼくが、たとえば、
「豆腐はね、すごく栄養があって、”畑のステーキ”みたいなものなんだよ」
と言えばどうでしょう。もしそれに対して、
受け手のあなたが
「あ、そういえばそうですね」
と答えてくれたとしたら、
それが「コピー」だとぼくは思うんです。
誰もが知っていることでもなく、誰も理解できないことでもない、
ちょうど中間に位置する「そういえばそうだね」に目を向けて
言語化することがコピーのコツですね。
広告コピーの最大のコツは潜在意識
私たちは悩みや不満が小さければ小さいほど
その時にならないと思い出しません。
そんな潜在的な悩みや不満を
コピーでちょこっと刺激して思い出させてあげる。
それが人を動かす優秀な広告コピーと言えます。
また、今日から普段、意識しない
テレビや電車の中の広告をよく見てみて下さい。
どんな人へ向けているんだろ?
どんな行動をして欲しいんだろ?
なんて考えると新しい発想が生まれたり、アイデアが浮かび上がってきたりするなど
物事を考えるトレーニングにもなりますよ。
きっと今までの悩みや問題が一瞬で解決できるキッカケをつかむことができるはずですよ。