怒鳴る上司の心理的な特徴とは?無能な上司への対処法!
あなたの周りに怒鳴る人はいるでしょうか。
職場の上司がすぐに怒鳴る人だったら、それだけでトラウマになってしまう人もいます。
基本的に好きだという人はおらず、たいてい嫌い、怖いといった感情を怒鳴る人に対して感じています。
ときにはパワハラにまでなり、大きな問題になることも少なくありません。
それなのになぜ怒鳴ってしまうのか。
そこで今回は怒鳴る上司の心理とその対処法についてご紹介していきます。
【目次】
怒鳴るの意味
怒鳴るの意味は、大きな声を出して相手を叱りつけることです。
注意する、叱る、怒るといった類語がありますが、怒鳴るは相手の感情を無視して自分本位の感情をぶつけるという意味合いで一般的には使用されます。
怒鳴る上司の心理
自分が上であることを誇示したい
上司が怒鳴る対象は、言うまでもなく部下です。
上司はつまり、自分よりも立場が弱い部下に対して怒鳴るわけですが、そのことによって自分の優位性を誇示したいという心理を持っていることが少なくありません。
多くの場合、上司から怒鳴られた部下はひたすら頭を下げて、「申し訳ない」という態度をとるものでしょう。
一方が怒鳴り、他方が頭を下げている状態を見れば、両者の力関係は一目瞭然です。
ほんとうはそんなことをしなくても、上司と部下の力関係はもともとはっきりしていますが、怒鳴ることで相手をへこませ、意図的にその力関係を際立たせようとする上司が少なからずいるのです。
その原因になっているのは、自信のなさでしょう。
実力があり、自分に自信がある上司は、怒鳴ることで部下をへこませ、優位性を誇示する必要はありません。
部下にやさしく接しても、部下は有能な上司を慕い、尊敬するはずです。
つまり、部下を怒鳴る上司は自信がないため、強く接することで、部下に対して精神的なマウントを取ろうとしていると考えていいでしょう。
「どうだ、自分は強いんだぞ」ということを、相手や近くにいるほかの部下に知らしめようとしているのが、このケースでの上司の心理です。
自分の思い通りにならないと気がすまない
部下を怒鳴る上司には、幼児性が強いケースが少なくありません。
幼い子どもは、自分の思い通りにいかないと、大きな声を出してわめき散らすことがよくあるでしょう。
大人になると、自制心が発達しますから、思い通りにならないことがあっても、自分の感情をコントロールし、大声を出さないようになります。
部下に怒鳴る上司は、そうした自制心が発達していません。
幼い子ども同様、自分で自分の感情をコントロールすることができないため、感情に任せて怒鳴り散らしてしまうのです。
たとえば、自分が指示した仕事を、部下が指示通りにやらなかったとしましょう。
自制心のある上司であれば、なぜ指示通りにやらないのか問いただし、もう一度仕事のレクチャーをして、正しく仕事をするように指導するに違いありません。
これが、部下をマネジメントする上司としてのあるべき姿と言っていいでしょう。
怒鳴る上司は違います。
部下が自分の指示通りに仕事をしていないことを知ると、感情的になって、「なんで、言ったとおりにやらないんだ」と怒鳴るのです。
そこには、部下を上手にマネジメントしようという意識はほとんどありません。
自分の思い通りにならないことに感情的になっているだけなのです。
ストレスを解消したい
人間は、大きな声を出すと気持ちがすっきりするということがあるでしょう。
たとえば、カラオケへ行って、大きな声で歌うとストレス解消できるものです。
つまり、大きな声を出すことにはストレス解消できるという効果があるのですが、その効果を期待して部下を怒鳴る上司も少なくありません。
上司の多くは、いわゆる中間管理職でしょう。
中間管理職は、部下と上司との間に立って、多くのストレスを抱えながら仕事をしているものです。
部下がきちんと仕事をしないために部署の業績が上がらず、会社の上層部から叱責されるということもあるに違いありません。
中間管理職は毎日大きなストレスを感じていると考えていいでしょう。
また、自分のやりたいようにやらせてもらえず、フラストレーションが溜まるということもあるはずです。
経営陣、あるいは会社のトップになれば、さらに重い責任を負うことになりますから、ストレスもその分だけ大きくなります。
そのようにして溜まったストレスやフラストレーションを、部下を怒鳴ることで軽減、解消しようとしているのです。
「部下を怒鳴ってすっきりしたい」というのが、このケースでの上司の心理ということになります。
仕事に緊張感を持たせたい
怒鳴るという行為は、どんな相手であっても威圧感を与える行為です。
それを上司という立場で部下にするのは、相手にとっては相当な精神的ダメージを与える行為になるでしょう。
仕事に対する甘えや気の緩みが部下に見られる場合、上司はあえてきつく怒鳴ることで、仕事への緊張感を持たせようとしているのです。
職場の同僚同士が仲良く仕事をしているというのはいいことです。
職場の雰囲気も良く、和気あいあいとしていて働きやすいでしょう。
しかし、やはり仕事において緊張感はなくてはならないものなのです。
全く緊張感がない状況でダラダラと仕事をしていたのでは、小さなミスが起こる可能性がぐっと高くなります。
それが大きなミスへと繋がり、取り返しのつかない事態になることもあるでしょう。
上司はそうなることを回避する為、部下の様子を見て必要だと判断すれば、厳しい態度で怒鳴るのです。
怒鳴られることで部下は気を引き締め、これまでの自分の態度を見直し改めようとするはずです。
上司はそのことを部下に気付かせる為に、あえてきつく怒鳴り緊張感を持たせるのです。
自分の責任を回避したい
上司には、ただ自分の保身の為だけに部下を怒鳴る人もいます。
部下がミスしたことによって、自分の責任が問われることを過剰に恐れているのです。
「おまえのせいで自分の立場が危うくなる」「もしかしたら自分が責任をとらされるかもしれない」そんな状況を危惧して、必要以上に部下を怒鳴るのです。
そこには、部下の為にとか部下を育てようなどという気持ちは一切感じられません。
ただただ自分の身を守ることに必死なのです。
「この状況では自分も上司から怒られてしまう」という不安が苛立ちとなっているのでしょう。
ヒステリックで感情的になっている上司の怒鳴り方を見れば、それは一目瞭然です。
イライラしている様子が、表情や口調から手に取るように分かるでしょう。
「自分は何も悪くないのに」という部下への怒りの気持ちが、怒鳴る行為となって表れているのです。
何もミスをしていない状況だったとしても、怒鳴ることで部下を追い込み、事前にミスを防いで自分の責任問題を回避することもあるでしょう。
いずれにせよ、全く責任感のない上司にありがちな心理だといえるでしょう。
劣等感を抱えている
すぐ部下を怒鳴る上司には、自分に劣等感を抱えていることが多いです。
一見自分に自信を持っていそうに見える上司でも、実際には人に言えないようなコンプレックスを抱えていることがあるのです。
コンプレックスには顔やスタイルなど容姿のことや家柄など色々ありますが、上司が部下に怒鳴る場合は主に学歴コンプレックスを持っていることが多いでしょう。
学歴コンプレックスには「第一志望の大学に落ちてしまい本命ではない大学を卒業した」「大学に行きたかったものの学力不足や家の事情で行けなかった」など様々な理由があります。
その劣等感を今でもずっと抱えて生きているのです。
その為、自分よりも立場の弱い部下に怒鳴ることで自分の力を見せつけようとしているのです。
威圧的な態度に出ることで、自分の劣等感をどうにか払拭しようとしているのでしょう。
学歴にコンプレックスを抱えているものの「人の上に立っている人間なのだ」と自分に言い聞かせたいのです。
部下が自分よりもいい学歴だった場合は特に劣等感が刺激され、強く当たってしまうようなこともあるでしょう。
怒鳴る上司への対処法
上司の怒りが通り過ぎるのを待つ
怒鳴られるのはストレスを感じますが、怒鳴る方も時間が長くなると疲れてきてしまいます。
上司の怒りが通り過ぎるのをひたすら待つのが、その場でできる一番の対処方法です。
この時、決して口答えや言い訳をしてはいけません。
ヒートアップさせるきっかけになり、怒りを増幅させてしまいます。
特に怒りが鎮静化してきた時に反論してしまうと、体力が回復してきているので、再び怒鳴られるはめになってしまいます。
反省している、という態度を見せて、ひたすら謝罪の姿勢をとりましょう。
何を言われても「申し訳ありません」とだけ口にして、余計なことを言わないのがポイント。
怒っている間中同じ言葉しか言わない部下に対しては、何を言っても無駄だと、怒鳴るのを次第に諦めてくれるはずです。
いつも怒鳴る上司というのは、怒鳴ることでストレス発散をしています。
怒鳴られる方としてはたまったものではありませんが、「いつものことか」とあまり気にしないようにすることが大切です。
気が小さい人は萎縮したり思いつめてしまうかもしれませんが、上司の方は自分がそれほど威圧的な態度をとっている、という自覚はありません。
態度だけは殊勝な様子を見せ、頭の中では別のことを考えてやりすごしましょう。
普段から親しくしておく
部下を怒鳴る上司は、感情的な性格をしていることが多く、依怙贔屓をする人が少なくありません。
こんなタイプの上司から怒鳴られないようにするには、普段から親しくしておくことが効果的です。
プライベートで仲が良い人に対しては態度が優しくなるので、仕事終わりに飲みに行ったり、休日に一緒に出掛けたりと、上司との距離を近づけてみるのが得策です。
多少のミスも見逃してくれたり、怒鳴らずに注意をしたりと、態度を変えられることがあります。
ただ、仕事とプライベートを分けたいと考えている人には、プライベートで上司と接するのにストレスを感じるはずです。
こういう人は、ランチだけでも一緒にとったり、上司に家族の話をしてみたり、飲み会の時に近くの席に座ったりといった、負担が少ない方法を選択してみましょう。
心理的な距離が近ければ近い人ほど、怒鳴りにくくなります。
これだけでも、怒鳴られることは少なくなるはずです。
苦手な上司には近寄りたくない、と思うのは当然のことです。
でもそれで避けてしまうとますます距離は広がってしまいます。
怒鳴ることが多い感情的な上司は、部下の面倒見が良い場合も少なくありません。
意外な一面が見られて、案外仲良くなれるかもしれませんよ。
次の仕事のスケジュールを伝える
怒鳴られる時間を短縮できるのが、次に予定している仕事のスケジュールを伝える方法です。
ミーティングや取引先との約束など、この後に予定があることを知らせると、ダラダラと怒鳴られるのが防げます。
時間が設定されている時は、その時間までに説教を切り上げることができます。
仕事のミスで説教をしていて、他の仕事に支障が出ては意味がありませんし、上司自身の評価も下がってしまいます。
伝える時は、恐縮した態度で伝えるのがポイントです。
「今はしっかり怒りを受け止めます」という姿勢を見せるのが大切で、「早く切り上げて欲しい」という気持ちを悟られてはいけません。
また、「次の仕事は上司に認めてもらえるように頑張る」という前向きな姿勢を見せると、怒りを鎮めるのに役立ちます。
自分から言い出しにくい時は、同僚など周囲の人から伝えてもらうのも効果的な方法です。
角が立たずに次の仕事に取り掛かることができるし、怒りを逸らす効果も期待できます。
よく怒鳴る上司がいる場合は、同僚たちと同盟を組んでおくことをおすすめします。
怒鳴られたらお互いに助け船を出す、という取り決めをしておくと、ストレスを軽減させることができます。
慣れる
上司から怒鳴られれば、「怖い」と感じるのが自然な人間心理です。
怖いと感じると、怒鳴る上司から逃げたくなるのも自然な心理でしょう。
しかし、怒鳴られることから逃げようとするのは、NG。
いくらこちらが逃げようとしても、上司が怒鳴ることはなくなりませんし、逃げようとすればするほど、よけいに恐怖が募るばかりですから、逆効果でしかありません。
怒鳴る上司に対するおすすめの対処法は、「逃げない」ということ。
目の前で怒鳴っている上司の怒りを、堂々と正面から受け止めるようにしましょう。
人間、「逃げないで受け止める」という意識を持つと、覚悟ができます。
覚悟ができれば恐怖心は小さくなるに違いありません。
怒鳴る上司は、怒鳴ることが日常化していますから、ちょっとしたことですぐに怒鳴るに違いありません。
つまり、そういう上司の下で働いていれば、しょっちゅう怒鳴られるわけです。
人間、何事も「慣れ」です。
上司が怒鳴るたびに覚悟を決めてそれに対峙し、正面から怒りを受けとめるようにすれば、やがてそれに慣れるでしょう。
慣れてしまいさえすれば、もう恐怖心は生じないにちがいありません。
早く慣れるために、怒鳴られることから逃げず、上司の怒りと正面から向き合うことをおすすめします。
「かわいそうな人」と思う
有能で、部下に対するマネジメント能力に優れた上司は、部下がミスをしたり、思うような仕事の成果を出せない時でも、決して感情的になって怒鳴るということはありません。
たとえば、部下が仕事で大きなミスをしたとしましょう。
有能な上司は、その場合、部下の話をしっかり聞き、ミスが起こった原因を解明し、善後策を講じた上で、部下に反省させます。
そのことによって、部下を成長させ、同じミスを起こさないようにするのが、マネジメント能力のある上司です。
すぐに怒鳴る上司は、違います。
感情的になって怒鳴り散らしては、部下を委縮させるばかりで、仕事で成長させることはできません。
精神的に委縮した部下のミスが、ますます増えてしまうということもあるでしょう。
これでは、とても有能な上司とは言えません。
つまり、怒鳴る上司というのは、マネジメントスタッフとして未熟で無能なのです。
また、すぐに怒鳴る人は、自分の感情をコントロールできないわけですから、自制心に欠けると考えていいでしょう。
大人ならふつうは持っている自制心に欠けた、子どもっぽい人間なのです。
マネジメントスタッフとして無能で、自制心に欠けるのが、怒鳴る上司なのですから、客観的にその姿をとらえ、「かわいそうな人だ」と思うようにしてはどうでしょうか。
こちらが心理的に上に立つことで、精神的苦痛をなくすという方法です。
仕事の「報連相」を完璧にする
上司が怒鳴るには、何らかの理由があるわけです。
ミスをした部下を怒鳴ることもあれば、仕事の成績が悪い部下を怒鳴るということもあるでしょう。
怒鳴られる原因としてありがちなのは、「報連相」を怠ること。
仕事上、すべきコミュニケーションが不足しているために、上司から怒鳴られるというケースが少なくありません。
それを改善するには、報連相を徹底すればいいのです。
仕事上必要な上司への報連相は、決して手抜きすることなく、きっちりていねいに行いましょう。
日ごろから、ていねいなコミュニケーションを心がけておけば、それだけで上司との意思の疎通も図れますから、怒鳴られることが減るに違いありません。
ポイントは、報告と連絡の迅速さと、きめこまかい相談。
特に、自分の仕事に関する相談を密にすることによって、上司とのコミュニケーションを図ることができ、そこに信頼関係も生まれるのです。
怒鳴られる原因の多くは、コミュニケーション不足です。
仕事の進捗状況を適宜報告すれば、「なんでもっと早く報告に来ないんだ」と怒鳴られることはなくなりますし、相談をすることによって判断ミスをなくすことができますから、ミスによって怒鳴られることも減るに違いありません。
仕返しに怒鳴り返す
「もうこんな上司にはついていけない!」と強く感じたら仕返しに怒鳴り返すのも有効です。
「何やってんだ!」と言われたら「うるせぇんだよ!」ぐらいの勢いで怒鳴ってしまいましょう。
普段怒鳴る上司はそのような経験がないため、一瞬驚いて思考が停止します。
今の世の中は昔とは違い、我慢する人が損をする時代です。
我慢など一切せずに言いたいことを言って悠々自適に仕事を楽しんでいる人も多いことを忘れてはいけません。
あなたが怒鳴り返すことで、上司もあなたへの態度を改めるきっかけになることも多いのです。
ただし、火に油を注ぐような結果になることもあるので、怒鳴るのは仕事を辞める覚悟を持って言いましょう。
「辞めたい」と感じたら辞める
毎日毎日、怒鳴られてばかりいるなら今すぐにでも仕事を辞めたいと思うことでしょう。
そんなときは、さっさと辞めてしまうのも1つの方法です。
あなたは何のために働いているのでしょうか。
今の仕事が好きで好きでしょうがないということであれば、耐え忍ぶしかありません。
しかし、そうでなければ転職という選択肢もありますし、今は副業でサラリーマンぐらいの給料はすぐに稼ぐことができます。
失業保険もあるので当分はお金に困ることもありません。
その間に転職活動をしたり、アイデアを練って次のステップにつなげることができます。
こう考えると、なんで怖い思い、つらい思いをしてまでどなられているのだろうとバカバカしく感じてきます。
辞める決意をするというのは、気持ちを楽にさせてくれるものです。
怒鳴る上司は無能
いかがでしょうか。
怒鳴る人は相手のことを考えずに自分のストレスを発散する目的で怒鳴ります。
後付けで「お前のためを思って言ったんだ」と伝えてくることもありますが、たいていは嘘なので注意しましょう。
もし本当に相手のことを考えているのであれば、怒鳴るという選択はあまりにも非効率で効果が期待できません。
そういった考えを巡らすことを放棄している証左でもあります。
つまりすぐに怒鳴る人は無能ということです。
あなたはそんな無能な人に怒鳴られてどう感じるでしょうか。
「くそー!見返してやる!」と思うのであれば、一生懸命働くほうがいいでしょう。
「もう絶対に関わりたくない」と思うのであれば、その職場からはすぐに逃げ出しましょう。
あなたの居場所はありません。
こうしてあなたがどう感じるかで選択肢が変わってきます。
一度、心の声を聞いてみてください。
また、もしあなたの仕事が上手くいっていなかったり、職場での悩みがあるのであれば「仕事ができない人の特徴とその対処法9つ」もあわせて読んでみましょう。きっと今までの悩みや問題が一瞬で解決できるキッカケをつかむことができるはずですよ。