精神論が嫌いな理由6つ
精神論が嫌いだ・・・、と感じている人は少なくありません。
特にゆとり世代と呼ばれる人ほど、この職場は合わない、もう仕事辞めたいと感じるものです。
このように「いまどき」な精神論ですが、実際にはいまだに精神論で人を指導しようとする上司や先輩、指導者、教師、あるいは親、年長者は少なくありません。
そこで本日は、そんな精神論が嫌いな理由をご紹介しますので、あなたの考えとどう一致するのか、どう違うのか確認しながらご覧ください。
精神論が嫌い
個々の人間の個性や能力を無視しているから
1つ目は、「個々の人間の個性や能力を無視している、だから嫌い。だからダメ」という理由が挙げられます。
精神論を説く人たちの大多数は、「自分はこれでやってきた。それでうまくいった。だからお前も同じようにしろ」と言う考え方と持っていることが一般的です。
自分の経験が絶対の基準になるわけですから、その精神論は一つのパターンしか持っていません。ですから、相手の個性や能力は無視する傾向にあります。
そして「とにかくがんばれ」とか「努力が足りない」と、どんな相手にも同じ精神論を説くのです。はっきり言ってこれは、その発言者が「世間知らずか、時代の流れに乗れていない」ということを自ら表明していることにほかなりません。
「自分が基準」という段階で少し「あれ?」と思うものですし、ワンパターンの指導ですべての人を成長させることは不可能ではないでしょうか。「だから、精神論はいや!」、いえ、精神論に意味はないのです。
論理的な裏づけがないから
精神論に、論理的裏づけはありません。それを説く人が「自分はそう思う」というだけのことが通常です。そして「これでうまくいった」というのも、本人が勘違いしているケースがほとんどです。
そもそもその発言者が「うまくいってる」というのは、自己評価にすぎません。たとえば、大会社の社長ですら、彼の説く精神論は客観的な裏づけがありません。そもそも、精神論に「正否」はないのです。
正否がないからこそ、「自分」を基準にして好き放題言える、それが精神論ということもできるでしょう。
実は、それを口にしている人も実践できていないから
これまで「自分が基準」というところに注目してきました。つまり「自分はできた。自分はそれで成功した」という経験が、精神論の基準になるということです。
ところが、実は、その「自分」も、自らが説く精神論を実践できていないことがほとんどなのです。
「おれは、やってきた」というのは、正確ではなく、「おれはそれを理想としている」というのが実態かもしれませんね。
理想ですから、実践、達成はできていない。
自分も実践できていないのに、「立場」を利用して自分の理想論を下の人間に説き、実践させようとするということもよくある話です。
とにかく無理をさせるから
精神論で「がんばれ」「あなたならできるはず」「気合が足りない」という叱咤激励は、応援のように見えるけれど、相手の体調や能力を超えているときがあります。
なぜなら、何をどのように頑張るのか、あなたならできるという根拠はどこにあるのか、気合を出せば足りる問題なのか、
その辺を無視している場合があるからです。
もちろんはっきりした根拠があり、相手との信頼関係の上での台詞の時もありますが、そうでないときもあります。
ただ精神論での叱咤激励は、言う方には都合がよい台詞ですが、
言われた方はゴールの見えない中を「全力の気合」で走らなければならず、無理をしなければいけないときが少なからずあります。
そして「がんばれなかった」「できるはずなのに、できなかった」「気合が足りなかった」と、自信を失うことにつながってしまい、悪循環になります。
体系化できないから
精神論は体系化できません。人によって違う体力の限界や気合の限界を、数値化して記録することができません。
つまり、客観的でない叱咤激励は論理的に次の人に引き継ぐことができず、データとして積み重ねることができません。
持続性のある組織の中でデータを引き継げないことは、担当者が変わるたびに予定が読めないために一から作業を始める必要があり、ロスとなります。
そこで、精神論ではなく合理的に解決できるシステムを作る必要があります。
常に流行っているわけではないから
精神論で解決できる時代があるかもしれません。しかし、精神論で解決できる時代ばかりでもありません。
時代が変われば、流行りも変わります。
精神論で解決してきた問題は、一見解決できているかもしれませんが、精神論を使わなければ解決できません。もし精神論が流行っていない時代であれば、精神論でしか解決できない問題は、もう解決できません。
解決しなければならない問題は、時代や流行にかかわらず解決しなければいけません。そこで、精神論で解決してはいけないのです。
精神論は好きな人と嫌いな人とに分かれる
いかがでしょうか。
精神論というのは賛否が分かれがちですが、今回は精神論を嫌いだと感じる理由についてご紹介しました。
しかし精神論を説かれることによって仕事へのモチベーションがアップしたり、バリバリと働いて仕事ができない人から仕事ができる人へ変貌することだって十分ありえます。
「精神論なんて暑苦しい」なんて感じている人は、仕事ではなくライフワークバランスを重視している人かもしれません。
このように考え方やとらえ方、何を重視しているかによって精神論に対する受け止め方が大きく変わるものでしょう。
どちらが良い、どちらが悪いというものではありませんが、あなたが何を重視するきちんと把握することはとても大切なことかもしれませんね。
また、もしあなたの仕事が上手くいっていなかったり、職場での悩みがあるのであれば「仕事ができない人の特徴とその対処法9つ」もあわせて読んでみましょう。きっと今までの悩みや問題が一瞬で解決できるキッカケをつかむことができるはずですよ。