完璧主義を治す方法4つ
あなたは自分がいつも完璧でなければいけないと思うタイプでしょうか。
また、何かをきちんとしたいときに、「誰かに任せるなんてとんでもない、自分でやらないと気がすまない」と思ってしまうほうではないでしょうか。
もしかすると、人の欠点や短所のことで頭がいっぱいになってしまいがちでしょうか。
これらの質問のどれかに“はい”と答えたあなたは、いわゆる「完璧主義」になりがちな傾向と闘っているのかもしれません。
克服するのは容易に思えないかもしれませんが、大丈夫です。
「いつも完璧でなければ!」という思いをコントロールするのに役立つのポイントをおさえれば、完璧主義は必ず治すことができます。
そこで今回は、完璧主義を治す方法についてご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
完璧主義者の特徴
では完璧主義者の人というのは、
いったいどのような人をを表すのでしょうか。
まずは、その特徴をみていきましょう。
減点方式で自己採点する
完璧主義の人は自分に対してネガティブなってしまいがちですが、それは減点方式で自己採点するためにほかなりません。
たとえば、グループで行く旅行の幹事をすることになったとしましょう。
幹事として、参加者に配る旅の日程表やガイドを作るとします。
そういう資料作りをする時、100点満点のものを作ろうとするのが、完璧主義の人です。
ですから、慎重に資料作りをし、資料を仕上げたあとも何度も見直すことになるわけですが、その際、「欠けているところ」や「良くないところ」「満足できないところ」ばかりが目について仕方ありません。
旅行の参加者から見れば、「100点とは言えないけれど、80点ぐらいの良くできた資料だ」と思えるレベルの出来ばえだったとしても、完璧主義の人は「80点取れたからよかった」とは考えないのです。
あくまでも100点をめざして取り組みますから、「目標としていたレベルより、20点もマイナスの出来栄えになってしまった」というように自己採点するのです。
多くの人は、「○○点取れた」というように加点方式で採点するところを、「○○点しか取れなかった」とネガティブに自己採点してしまうのが、完璧主義の人の特徴ということになるでしょう。
細部にこだわるために作業や仕事に時間がかかる
ふつうの人ならあまり気にしないような細部にこだわるのが、完璧主義の人です。
仕事の資料作りをするとしましょう。
今日1日だけで資料を仕上げなければいけない場合、多くの人は、一通りざっと資料を作り、そのあとで見直して、間違いをチェックしたり、変更したほうがいい点を加筆したりするに違いありません。
ざっくりした資料を先に作っておけば、「今日1日で完成させる」という締め切りを守りやすくなるはずです。
完璧主義の人は違います。
細部にこだわるために、「ひととおりざっくりした形の資料を先に作る」ということができません。
第一ページの第一行から完璧に仕上げようとしますから、どうしても人より時間がかかってしまいます。
そのため、「今日中に仕上げる」という締め切りを守れなくなることがよくあるのです。
たとえば、締め切りを守って80点の資料を作成する人と、100点を目指したために締め切りを守れなかった人とでは、当然、前者のほうが高く評価されるでしょう。
締め切りに間に合わなかった経験があって、そのことがわかっていても、細部にこだわってしまうのが完璧主義の人なのです。
完璧主義の人は細部にこだわるために、「グレードは大変に高いけれど、仕事や作業に時間がかかる」という特徴があるといっていいでしょう。
人にも完璧を求めるためストレスを感じやすい
減点方式で厳しく自己採点するのが完璧主義の人ですが、人に対しても厳しいという特徴があるといっていいでしょう。
たとえば、上司が完璧主義の人の場合、自分の仕事を完璧にこなそうとするだけでなく、部下にも同じように満点の仕事をさせようとするのです。
自分は満点の仕事ができるだけの能力があったとしても、部下はそうとは限りません。
というより、満点の仕事ができない部下のほうが、圧倒的に多いでしょう。
完璧主義の上司はそれが気に入りません。
たとえば、部下が80点の出来ばえの資料を作ってきたとしても、及第点を与えることができず、不足している点が気になり、部下にその不足しているところを補うように指導するのです。
もちろん、そうした指導によって、部下が仕事で成長するということもあるでしょう。
上司として部下を育てることになるわけですから、あながち悪いこととは言えませんが、そのように部下に不満を持つことが多くなればなるほど、ストレスを感じることも多くなるに違いありません。
自分以外の人にも完璧を求めてしまうために、ふつうの人よりもストレスを感じることが多くなるというのが、完璧主義の人の特徴なのです。
自分を信じ続けている
職場でよく見かける完璧主義者には2種類ある。
「生真面目型」と「自己愛型」だ。どちらも仕事に対して高い理想を持ち、
自分が目指す100点の状態以外はすべて失敗と受け止めてしまう特徴がある。
しかも自分のやり方がベストだと固く信じ、他人にも押し付けるため周囲への影響は大きい。
自分を信じると聞くと、とてもいいことのように思えます。
もちろん決して悪いことではないのですが、
完璧主義者はそれを周りに押し付ける傾向があるため、
少しめんどくさいと思われてしまうこともしばしばあります。
結果を求めすぎる
完璧主義で生きている人は、完璧主義で、根が真面目だからこそ責任感も強く感じてしまう傾向にあり、責任感が強いからこそ「なんとか、結果を出さなきゃ!」と頑張り、結果を出すために周りにピリピリした雰囲気が漂い、そのピリピリした雰囲気を、周りの人が嫌ってしまう場合もあるようです。
出典 完璧主義を治す方法
完璧主義者は、結果を求めます。
この「結果」というのは、その人の中だけの「結果」なので、周りからすれば、なんでそれをやっているの?と思われてしまうことも少なくありません。
そこは、多少ゆるくやってもいいものなのに、自分にも相手にも完璧を求めるので、扱いづらい人として認識されてしまうかもしれません。
完璧主義になる原因
他者からの評価を必要以上に気にしすぎている
自分の価値を決めるのは他者からの評価だと思っているタイプは、自分を優秀に見せるためにどこまでも完璧を求める傾向にあります。
多かれ少なかれ、どんな人であっても自分が他者からどう思われているのかという点を気にしているでしょう。
しかし、必要以上にそれに神経を尖らせすぎてしまい、他者からいい評価をもらい続けなければ、自分に価値がないものだと思い込んでしまっているのです。
そのため、失敗をすることに大きな恐怖を抱いていますし、与えられた役割を完全にこなすのは当然のこととして、それが適わなければ無能な自分を責めます。
努力した成果が100のうち100も120も出せなければ無意味だと思い込み、達成できなければ他者にがっかりされて自分の評価を下げると考えてしまうのです。
人は失敗と成功を繰り返すことで徐々に成長していきますし、少しくらい失敗をしたところでお互い様だとカバーし合うことができます。
ですが、完璧主義者は「できない自分」を認めることができず、人から失望されることを極端に恐れているからこそ、いつどんな時でも他者から認められる完璧を求めてしまうのです。
こだわりが強く計画的に動くことが好き
これはこうあるべきだ、こうあるのが当然だという思い込みが激しく、こだわりを強く持っていることからなかなか新しいことに挑戦をすることができません。
自分が正しい、これがいいと思っていることが当たり前のことで、それに対していつでも自分が満足の行く形で行動をしようと努力をします。
逆に、信じているものを否定されたり、完璧な形にできていないと不安で仕方がないのです。
たとえば完璧主義者の人はとても計画的で、物事を行う際には綿密に作戦を練り、その通りに行動することを好みます。
そのこだわり抜いた計画をミスなく行っていくことに快感を覚えますし、他者から何か言われても自分で決めたことは最後まで行う強さもあるのがいいところです。
しかし、途中で不測の事態が起きてしまったら、途端に不機嫌になってしまいます。
細かくルーティンを決め、その通りに動くことに安心感を覚えるからこそ完璧主義者になるのであって、決めたことを実行できないことが非常にストレスになるのです。
世界が狭くなり保守的になる傾向にありますが、冒険をしたり計画にないことをして失敗をするよりはいいと考えています。
人に甘えられない
完璧主義者の中には、人に頼ることを恥だと考えるタイプも珍しくありません。
他者に何かを委ねるということは、自分の力が不足していることが原因だと考えており、自分のせいで誰かの手を煩わせてしまうことをとても申し訳なく思ってしまうのです。
自分がもっとしっかりとしていれば、もっと優れた能力を持っていれば誰にも頼らず、甘えずに完璧な自分でいられると思っているからこそ、何でも全て自分だけで背負おうとしてしまいます。
誰かに頼ることを弱さだとも思っており、そんな不甲斐ない自分を許すことができないのです。
他者から見れば、どんなことでも一人で行おうとしてしまうタイプは、独りよがりで協調性に欠けているとも取られられてしまうことがあるでしょう。
しかし、完璧主義者の人にはそういった意識はありません。
むしろ、人に迷惑をかけたくない一心で、自分がしっかりしなければという気持ちを強く持っているからこそ、必要以上に頑張りすぎてしまうのです。
責任感が人一倍強く、自分にも厳しいことから、誰にも甘えられずにいつも完璧を求めて孤軍奮闘しています。
完璧主義を治す理由
完璧な人間になろうとするのをやめた方がいい理由はいくらでもあります。
なにか行動を起こそうとするときの妨げやリスクになったり、自分を惨めに感じたりするだけではありません。
それは、到底不可能なことだからです。
人間は誰もが欠点がある複雑な生き物だから、というだけではありません。
最大の欠点は、最大の長所でもあります。
出典 最大の欠点は最大の長所かもしれない。完璧主義から脱する方法
完璧主義者であることにはメリットとデメリットがありますが、近年では、やはりデメリットの方が大きいのかもしれません。
完璧でない自分を受け入れることができず、その現実に悩みやストレスを感じてしまいます。
言ってしまえば完璧なものなどは存在しませんので、そのような性格は生きづらいといえますので、早めに治したほうが、本人にとっても、周りの人にとってもいいことばかりになるでしょう。
完璧主義を治すには
自分への期待を少し調整してみる
自分の期待にいくらか調整を加えてみることができますか?
例えば、あなたは何かのことで「No.1」でいなければいけないと思って疲れきってしまっているかもしれません。
でも、考えてみてください。
現実には、思いどおりに「No.1」になれる人というのはほんのごくわずかです。
たとえもし、あなたが「No.1」になれたとしても、たいていそれは、もっとその分野で優秀なだれかが現われるまでの時間の問題ということが現実といえます。
それに、成功するとは、あなたが自分にできる最善を行なうことであって、だれか周りの他の人の上をいくことではないのです。
ですから、自分への期待を現実的なものにしましょう。
自分の能力と限界に合った期待を持つことを意識してみましょう。
「完全さや完璧さ」のかわりに「最善を尽くす」ことを目標にしてみるのはよいことかもしれませんね。
得意でないものにチャレンジする
「完璧主義」の傾向に真剣にあなたが取り組みたいと思っておられるなら、役立つことがあります。
新しいスポーツや楽器演奏など、得意でないものにあえてチャレンジしてみることです。
何か新しいことを身につけたり、習うときにはたくさんの失敗を経験するにちがいありませんが、その経験は、あなたが、間違いを犯すのが新しいことを習得してゆく過程の一部にすぎないことを理解する助けになるでしょう。
みんながじっと見守る中で綱渡りをしているように感じる、あの緊張感は必要ないのです。
自分を責めないように言い聞かせる
完璧さを手放して、自分の不完璧さを許してあげましょう。
完璧ではない部分は今後の成長分にして、自分を責めないように心がけるだけでも、だいぶ違います。
あなたが何歳であったとしても、今の年齢で完成されてしまうことなんてもったいないですよね?
(それは今後の成長分が無いってことですから)そうした心がけを続ける事で肩の荷がだいぶ下りますから楽に人や仕事に接することができるでしょう。
もちろん、自分の不完璧さ、不完全さを許せたとしたら、その分だけ、人に寛容に、温かく接することができます。
ミスや欠点を指摘して非難するのではなく、それらをカバーしてあげられる人になっていきます。
足りないところを攻撃するのではなく、今ある魅力を承認してあげられるでしょう。
完璧主義の人は、つい完璧でない状態になると、自分を責めてしまいがちです。
そうすれば、余裕はなくなり、周りの人に八つ当たりすることもあるでしょう。
なかなかその癖を治すことはできないかもしれませんが、自分を責めてしまいがちなときは、「こんなときもある」とつぶやいてみましょう。
もしくは、誰かのせいにしてもいいかもしれません。
それを日々繰り返していけば、自分を責めることはかなり減っているはずです。
心に浮かんでくる自滅的な考えを捨てる
完璧とはとても言えないような結果しか出せないとき、それで我慢するのはあなたにとって簡単なことではないでしょう。
きっと自分に対して批判的で消極的な考えがたくさん浮かんで、頭がそのことでいっぱいになってしまうかもしれません。
そんなときには、そのように消極的なことを考え続けるのは、あなたにとって全くプラスにはならないことを思いに留めておきましょう。
そのような見方はマイナスにしかならず、「自滅的」と言えるかもしれません。
あなたが何か間違いをしてしまったなら、ユーモアのセンスを示すようにするのはどうでしょう?
または、もしかすると、だれかの言ったことや行なったことのせいであなたがイライラしているとします。
そんなときは、こんなふうに考えてみるのはどうですか?
「自分は、極端に高い規準を持っているおかげで友だちを作りやすくなっただろうか?それとも友だちを作りにくくなっているだろうか?」
正直にこのことを考えてみてください。
きっとあなたは、自分の「完璧主義」の傾向によって友だちを作りやすくなったとは感じておられないことでしょう。
もしかすると「完璧ではない」という理由で、友だちを退けることさえあったかもしれません。
ですから、他の人に対する期待も、バランスのとれたものにしましょう。
そうするよう意識するなら、あなたは友情関係をもっと楽しめるようになることでしょう。
完壁主義でいると、どうしてみんなが近寄らなくなるのでしょうか?
たとえば、試験でAを取れなかったと言って、あなたが自分への不満をこぼしているなら、どんなに頑張ってもBやCしか取れない友だちが、それを聞いたときにどう感じるでしょうか?
きっとその人たちは自分が侮辱されているように感じてしまうかもしれませんね。
ですから、完璧主義でいるなら「消極的で自己中心的な態度」を示していることになるということを忘れないようにしましょう。
そうすれば、あなたの周りにいるひとたちは、あなたと一緒にいることを心地よく感じてくれるでしょう。
ささいなことで、友だちを失ってしまったり、友だちをつくるチャンスを失っているとしたら、それはとても残念なことといわなければなりません。
完璧主義な性格は改善できる
いかがでしょうか。
完璧主義は、突然身につくものではありませんから、それを取り除いていくのも決して簡単なことではないはずです。
それでも、あなたが上記のようなポイントをいくつか心に留めて、意識するだけでも、状況や物事の見方を変えるための助けが得られるかもしれません。
たとえ「完璧」でないとしても、ありのままのあなた自身に、心から満足できる毎日が待っているはずです。
頑張ってくださいね。
また、もしあなたの仕事が上手くいっていなかったり、職場での悩みがあるのであれば「仕事ができない人の特徴とその対処法9つ」もあわせて読んでみましょう。きっと今までの悩みや問題が一瞬で解決できるキッカケをつかむことができるはずですよ。