相手を論破する9つの方法やコツとは?

論破とは、相手の論理や説を覆したり、言い負かすことを表す言葉です。

よく議論などで相手と言い争いになってしまったときこそ、相手を論破したいと思いますよね。

しかし、こうした言い争いに慣れていない人は、たいてい逆に論破されてしまうもの。

ではどうすればいいのでしょうか。

そこで今回は相手を論破する方法やコツについてご紹介していきますので、ぜひ今後の参考にしてみてください。



論破する方法やコツ

相手の矛盾点を見つけたらそこを集中的に指摘する

 

相手を論破するには、相手との話し合いの中で矛盾点を見つけた場合は、そこを集中的に指摘することがコツです。

自分の矛盾点を指摘された相手は、まず一打撃をくらい、言いたいと思っていたことにも自信をなくしてしまい言えなくなってしまう傾向にあります。

さらに、そのあなたに指摘された矛盾点を軌道修正しようと、必死になりますが、焦っている状態でいくら言葉をつけ足しても、なかなか論理的な話で切り返すのは容易ではありません。

そのため、矛盾点をはっきりと突き付けられた相手は、そこからあなたのペースに巻き込まれ、本来思っていたことも言えなくなり、完全に戦意喪失してしまう傾向にあります。

相手との話が盛り上がり、どうしても論破したいと思う場合は、まずは相手の話をしっかり理論立てて聞き、時には、「それってこういうこと?」という風に認識の齟齬がないことも確認しながら、相手の話の矛盾点、つまりは「穴」がないかもしっかり聞いておくのがベストです。

それをもし見つけ出すことが出来たら、形勢が圧倒的に有利になり、論破しやすい環境に持っていくことが出来るのです。



相手の論じていることに適応しない仮説を立てる

 

相手が何かを論じているとき、その内容を「法則」と置き換えて考えるようにしましょう。

「この事柄について、~である」と言っている場合は、「この事柄について~という法則がある」と相手が言っていると考えると、「その事柄には××というパターンもある」という例外的な要素を見つけることが出来ます。

それを見つけることが出来れば、「あなたは、この事柄を~だと言い張っているが、××という場合もある。そうなると、あなたの言っていることは論理破たんしていますよ?」と突っ込むことが出来ます。

相手の意見に適応しない仮説を立て、出来るだけ具体的かつ身近な例でいうことで、相手に「確かに…」と思わせることが出来ます。

相手があなたのその仮説に納得をすれば、そのままその意見を論じていくのは極めて困難になり、ひたすら同じことを論じるか、ほかの面からカバーしようとして逆に頭がこんがらがり、自ら論理破たんに陥るかのどちらかになります。

相手を論破したいと思ったら、まずは冷静に相手の話を聞いたうえで、仮説を立てながら相手の話がどういう内容なのかを考えるようにしてみましょう。

 

冷静に必要な部分だけを発する

 

相手が論じていることに対して、言葉のあやをとって、あれもこれも否定的に発言しても、それはただ単にいちゃもんをつけているだけに捉えられかねません。

そうではなく、まず自分自身が一番冷静であることを心がけましょう。

そのうえで、本当に必要な部分だけを言葉にして発するようにするのです。

言葉数が少ないほど、あなたの言葉に影響力が生まれます。

「黙って聞いていたから、納得しているのかと思ったのに、急に正論を言ってきた…」と周りも驚きますし、一番は、言われた相手が大打撃を食らうことでしょう。

そのためには、その言葉にする一発も、的を射た発言をする必要があります。

だからこそ、冷静にひたすら相手の話を聞き、「そこ間違ってる!」と思ってもすぐには意見を言わず、冷静な分析をする必要があります。

そして、時が満ちたときに一発、「あなたの言っていることは~ですよね?それは、間違っていますよ。なぜなら…ですから。」と一言、誰もが納得するような言葉遣いで冷静に発言しましょう。

その冷静さがさらに相手への静かな威嚇となり、相手もどう返していいかわからなくなり、結果論理破たんしてしまうのです。



相手により多く喋らせる

 

相手を確実に論破するためにはもちろん巧みな話術が必要になるわけですが、ここでひとつ注意してほしいポイントがあります。

それは、「手数を増やしすぎない」という部分です。

相手を論破するには非常に多くの発言が必要になると勘違いしている人がたくさんいるのですが、実際は全くの逆になります。

なぜなら、発言を増やして自分の正当性を主張すればするほど、その主張の「穴」を突かれる可能性が確実に高まってしまうからです。

つまり、相手を確実に論破してしまうためには、「相手により多く喋らせる」といったテクニックが重要になってくるでしょう。

誰かを論破したいと考えている人は、多くの場合自分の主張をこれでもかとぶつけてきます。

そういった特性を上手く逆手に取り、後はただそんな主張の穴を探す作業に徹すればよいのです。

ですから当然のことながら、あなたの発言の大部分は「疑問系」になります。

相手の主張に少しでも疑問を感じたら、そこで間髪入れずにひと言を発するだけで問題ありません。

すると相手は自らの主張に穴があることに焦り、後は放っておいても自滅してくれますので、論破が完了するでしょう。

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相手を感情的にさせる

 

誰かと議論をするとき、最もやってはいけないこととは何でしょうか?

それはズバリ、「感情的になってしまうこと」です。

ましてや相手を論破したいと考えているのであれば、感情的な発言は厳に慎まなければなりません。

なぜなら、人は感情的になればなるほど「その場での思いつきの発言」が増えてしまい、自らの主張に全く一貫性がなくなってしまうからです。

そして逆にいえば、「相手を感情的にさせる」ことこそが、論破への一番の近道だということもできます。

第三者の目から見ても、感情的になっている人の主張には説得力が一切ありません。

つまり相手を一度感情的にさせてしまいさえすれば、周囲にいる多くの人はあなたの方を支持してくれるようになります。

するとどれだけ相手が自分の主張に自信を持っていたとしても、多勢に無勢で形勢はみるみる不利になっていくでしょう。

このように、相手をしっかりと論破するためには、自らの主張の内容だけではなく、多くの味方を得るといった点もたいへん重要になってきます。

要所で相手を上手に煽り、つい感情的になってしまうよう誘導していきましょう。

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隙を見つけたら一気に畳み掛ける

 

相手を論破できるかどうかを考える上で最も重要になるのは、切り札である自分の主張を相手に突きつけるタイミングです。

よく議論が始まってからすぐに自分の手の内を相手に見せようとする人がいますが、そんなことをしているようではいつまで経っても相手を完全に論破することなど叶いません。

つまり相手を論破するためには、「隙を見つけたら一気に畳み掛ける」といった方法が欠かせないといえるでしょう。

では、具体的に「隙」とはどのようなものを指すのでしょうか?

最もわかりやすい例を挙げるとすると、それは「相手が言葉に詰まったとき」です。

たとえばあなたが質問を投げかけたタイミングでも構いませんし、相手が主張する際に一瞬躊躇したタイミングでも構いません。

相手が上手く考えを言葉にできていないと感じたら、間髪入れずに切り札であるあなたの主張を一気に披露し、畳み掛けることが重要なのです。

さらにこのとき、相手がようやく絞り出した言葉に被せて発言するようにすると、より効果的な一撃になるでしょう。

すると相手はあなたに一方的に押されているように感じるため、論破はもう目の前なのです。

 

「なぜ?」という質問を繰り返す

 

相手を論破したいと思ったときに、最もかんたんで有効な方法は「質問攻め」です。

相手が主張することに対して、「なぜ?」という質問を繰り返しましょう。

たとえば、相手が「かわいい子には旅をさせよ」ということわざを引用して、「ほんとうにその通りだ。子供がかわいいと思ったら、冒険させるのが一番」と主張したとしましょう。

これに反論を唱えるために、「どうして?」という質問をするのです。

「なぜ、そう言えるのか?」と問い、相手が「そうしたほうがさまざまな経験ができるから」と答えたら、「なぜ、さまざまな経験をすることが、子どもにとってプラスになると断言できるのか」と質問しましょう。

経験によって、子どもが悪い方向に行ってしまうことも、当然ありえます。

相手が「悪いことも含めて、人生経験は必ず人生に生かせるから」と答えたら、「なぜ、人生に生かせると言い切れるのか。どんなに悪い経験でも、その後の人生に生かせると言うのはなぜか」を問うのです。

さすがに「犯罪経験もプラスに働く」と言い切ることはできないでしょう。

このように、相手が主張すること、答えたことに「なぜ?」という質問を繰り返すことによって、相手が答えに窮して、黙ってしまうこともじゅうぶんありえます。

相手が黙ってしまえば、もはや論争にはなりません。

その時点で「勝負あった」、つまり、あなたが論破したことになるわけなのです。



具体例の提示を求める

 

多くの場合、人は自分だけの思い込みで、「これはこうだ」というような主張をしがちです。

そういう相手を論破するには、具体例を求めるのが有効な方法と言っていいでしょう。

例をあげましょう。

相手が、「子どもに甘い親は、自分も甘やかされて育った。だから、子どもに甘いあなたも、親から甘やかされて育ったにちがいない」と主張したとしましょう。

そうしたら、「その具体例の提示」を相手に求めましょう。

相手がその具体例を出して来たら、「他の例は?」と聞いてみましょう。

相手がさらにほかの例を話したら、「他には?」と質問するのです。

そして、相手が例を出し尽くした段階で、「けれど、それは人づてに聞いた話ばかりで、実際にその人が親から甘やかされて育ったところを見たわけではありませんよね」と指摘します。

そして、続けて、「私は子どもに甘いかも知れませんが、親からは厳しく育てられました。これは私自身の体験なので、少なくてもあなたのような想像や憶測によるものよりは、信ぴょう性が高いはずです」と主張するのです。

あなた自身が「具体例」なのですから、相手はそれ以上の反論をすることはできないでしょう。

これは、相手から「あなたはこうだ」と決めつけられた際に、相手を論破する方法です。



相手の主張の普遍性を問う

 

相手の主張に対して、「それは誰にでもあてはまることか?」「どんなケースでも、同じことが言えるのか?」を問うことで、相手を論破するという方法もあります。

たとえば、「朝が弱い人間は仕事ができない」と相手が言ったとしましょう。

これは明らかに、「まちがった決めつけ」にすぎません。

ですから、そう主張する人には、「朝が弱い人間のすべてが仕事ができないと言えるのか」を問いましょう。

相手が「すべてとは言えない」と答えたなら、相手は最初の主張がまちがっていることを認めたことになります。

「朝が弱い人間は、仕事ができない傾向がある」という表現をすべきだったわけです。

しかしこれもまた、「決めつけ」の域を出てはいません。

「その傾向があるという根拠を示してほしい」と迫りましょう。

どういうデータに基づいて、そう主張するかを問うわけです。

ほとんどの場合、そんなデータを提示することはできないに違いありません。

普遍性を裏付ける根拠を持たず、自分の思い込みで主張することが多いため、「普遍性」を追及されると、答えに窮したり、ぼろを出したりしてしまいがちなのです。

相手がそうなれば「勝負あった」ということになるでしょう。

つまり、あなたが論破したということになるわけです。

 

論破しても関係が良くなるとは限らない

 

いかがでしょうか。

論破したいという気持ちが芽生えるということは、少なからずあなたは感情的になているはずです。

感情任せに相手を論破しても、一時的には気持ちは晴れるかもしれませんが、その後の関係が良くなったりすることはまずありません。

論破したい気持ちはわからなくはないですが、それよりも建設的な議論ができような空気づくりを目指したほうが、結果として後々良くなることでしょう。

また、もしあなたの仕事が上手くいっていなかったり、職場での悩みがあるのであれば「仕事ができない人の特徴とその対処法9つ」もあわせて読んでみましょう。

きっと今までの悩みや問題が一瞬で解決できるキッカケをつかむことができるはずですよ。



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