課長の役割8つ
課長の役割とはいったいどのようなものがあるのでしょうか。
管理職になるとそれまでとはまったく違う責任が課せられますし、果たさなければならない役割も格段に多くなります。
「役割の質も量も激増するのが管理職」と言っていいでしょう。
では、管理職には具体的にどんな役割があるのか。
どんな仕事が管理職の受け持つべきものであるのか。
ここでは、特に「課長」に限定して、果たすべき役割をご紹介してきますので、ぜひ今後の参考にしてみてください。
課長の役割とは
課長の役割1.部下のマネジメント
課長はその全体の責任者です。
課全体の仕事の全体把握は当然、課員の健康維持にも努めなければなりません。
一方、係長はその係の統括責任者です。
一目瞭然ですね。課長には仕事の力量もですが、人望も求められます。
マネジメントスタッフの仕事を一言で表現するなら「管理」ということになるでしょう。
ですから、課長の場合、メインの仕事はいうまでもなく課員の管理です。
もっとも基本的なのは、個々の課員の勤怠管理。
つまり、「今日は誰がどんな理由で休んでいるか」「現在、誰がどんな目的で外出しているか「行き先不明で席を外している課員はいないか」など、課内もメンバーの勤怠状況に常に目を配るのが、課長の大切な仕事の一つです。
また、個々の課員の仕事の進捗状況や成果の管理もしなくてはなりません。
仕事を与えてそれっきり、というのでは、課長としては失格です。
それぞれの進捗状況に応じて、適宜アドバイスするようにしましょう。
課長の役割2.部下のモチベーション管理
課長の役割として、部下のモチベーション管理があります。
いつも元気がある部下が、さえない顔をしている、顔色が悪い、口数が少なくなった、行動や雰囲気がいつもと違うなど「言葉にできないけど何かおかしく感じる」状態を察知するアンテナを立てています。
部下が休職すると、チーム内の仕事の割り振りも変わりますので、部下のモチベーションや健康状態の管理にも気を使うようになります。
出典 課長と係長の役割の違いとは
課長の役割とは、「現場の最前線に立ち、最小限の経営資源を活用して最大限の成果をあげること」である。
出典 課長の役割
課長の役割は、部下のモチベーションをアップさせて、部下の力を引き出すスタイルへと変わっていった。コンセンサスを得ながら部下との協調を目指す民主的なアプローチである。
出典 課長の役割
課長は部下に仕事をさせなければいけません。
しかし、ただ「やれ!」といっても、言うことを聞く部下はほとんどいないでしょう。
部下のモチベーションを上げて、自発的に取り組んでもらうようにしなければいけません。
課長の役割3.部下に対する仕事の指示、指導
課長が生み出した仕事を正確に行えるように、「率先垂範」して現場の先頭に立ちます。
課長がいなくても、現場が全く動かないということはありませんが、現場を正しい方向へと導き、仕事に目的を与えるためには課長のマネジメントが必要です。
前項と順番が前後しますが、個々の課員に、仕事の指示をし、適切な指導をするのも、課長にとって重要な役割です。
理想は、常に適材適所で仕事を割り振ること。
つまり、課員一人一人の性質や能力に応じて、ふさわしい仕事を与えるのがベストです。
とはいえ、実際には、理想通りにはなかなかいかないでしょう。
しかし、できるだけそれに近づける努力はしなければなりません。
そのためには、個々のスタッフの性質や能力を正確に把握する必要があります。
また、タイムリーに指導するためにも、課員の情報把握が欠かせません。
部下の現状把握が、要するに必要なのです。
また、時には課長自らが現場に立って、任務を遂行していく姿を見せることも必要になってくることでしょう。
課長の役割4.部下の手柄や業績を、そのまま上に伝える
「人は自分が期待するほど、自分を見ていてはくれないが、がっかりするほど見ていなくはない 」とか、読んでくれれば理解してもらえると思うんですけど、やっぱり課長ほど、課長のメンバーを見れてないんですね、上司は。
だから、自分のかわいいメンバーが頑張ったなら、
それを上に伝えるべきです。
そうすると、その部下の評価が高まって、みんな幸せでしょ。
悪いことなんて一つもないから、部下の凄さをバンバン周囲に広めるのも、
大事な仕事なんです。
出典 課長の3つの役割!人材育成の重点対象は『課長職』
部下の手柄を自分のものにしてしまう上司というのは、
本当に多く存在するものです。
課長もサラリーマンであり、生活があります。
自分の評価をあげて、少しでも上に行こうとする気持ちはわからなくはないですが、
それではやはり部下は報われません。
また、そんな課長にはもうついていけないと思われて、
人望を失ってしまうこともあるでしょう。
結果的に評判が下がってしまうことになりますので、部下の頑張りはしっかりとそのまま自分の上司に伝えることが基本です。
課長の役割5.部下のカウンセリング
課員の管理と関連して、適宜カウンセリングをするという役割も、課長に課せられたものです。
仕事に関する悩みだけではありません。
人間関係の悩みが、実際には大変多いですし、場合によってが家庭のことや健康など、プライベートな相談にも応じ、適切なアドバイスをする必要があるのです。
さまざまな悩みがあり、中には深刻なケースもありえます。
退職の相談を受けることもあるでしょう。
それに答えるためには、自分自身が人生経験を踏み、人生勉強を積極的にしなければなりません。
「人間としての引き出し」を増やす努力をするのも、課長の務めなのです。
課長の役割6.課全体の仕事の管理
個々の課員だけでなく、課全体の仕事の管理も大切な仕事、欠くことのできない重要な役割でしょう。
課の目的は、課として求められている仕事を完遂すること、目標とされる成果を達成することです。
課員それぞれは、自分の仕事を精一杯こなすことを主目的とします。
中には課全体の成果を強く意識して仕事する課員もいるでしょうが、大多数のスタッフはそうではありません。
課全体の仕事のありようや実績について、常に注目し、よりよい成果があげられるようマネジメントするのは、課長ならではの務めなのです。
個々の課員に目を配りつつ、課全体の状況を把握しなくてはなりません。
ですから、課長は「複眼」を持つ必要があると言っていいでしょう。
課長の役割7.責任者としての対外的対応
課長は課の管理者であると同時に、課の最高責任者です。
ですから、課内で何か問題が生じたり、対外的なトラブルが起こった場合は、責任者としての対応をしなくてはなりません。
課員のミスによって対外的に迷惑をかけた時など、謝罪をするのが課長の大切な務めなのです。
社外に対してだけではありません。
社内のほかの部署に対しても同様です。
課長の役割8.新しい仕事を作り出す
与えられた目標や課題を達成して、「成果」をあげることと同様に、新しい仕事をつくりだすことも重要な課長職の役割です。
新しい仕事というのは、文字どおり新しい事業分野、新しい商品やサービスの創造や提供ということだけでなく、業務プロセスを改善したり、品質を向上させたりすることなども含みます。
与えられた目標を達成するとともに、時代や環境の変化に対応して戦術を変更・改善したり、自ら課題や目標を設定し、周りの協力を得ながら達成していくことが求められるのです。
課長の役割のまとめ
- 部下のマネジメント
- 部下のモチベーション管理
- 部下に対する仕事の指示、指導
- 部下の手柄や業績を、そのまま上に伝える
- 部下のカウンセリング
- 課全体の仕事の管理
- 責任者としての対外的対応
- 新しい仕事を作り出す
いかがでしょうか。
自分を高めることが、課長の役割を果たすためには不可欠になります。
人間的にもそうですし、仕事の面でも課員より優れたエキスパートである必要があるでしょう。
また、社外社内問わず、情報通であることも、求められる資質です。
そのためには高い意識を持つことと、日々の努力が欠かせません。
また、もしあなたの仕事が上手くいっていなかったり、職場での悩みがあるのであれば「仕事ができない人の特徴とその対処法9つ」もあわせて読んでみましょう。きっと今までの悩みや問題が一瞬で解決できるキッカケをつかむことができるはずですよ。