応用が利く人の特徴と応用力を鍛える方法とは?応用が利かない人の原因を知ろう!
あなたは応用が利く人でしょうか。
それとも応用が利かない人でしょうか。
応用力がある人はやはり他の人とは少し違い、能力を発揮することで一目置かれるような存在になりやすいです。
では具体的にはどのような人が応用力があるのか。
そこで今回は応用が利く人の特徴と応用が利かない人の原因、そして応用力を鍛える方法をご紹介していきます。
応用が利く人の特徴
基本がしっかり身についている
応用が利く人に共通している大きな特徴は、基本がしっかり身についているということでしょう。
学校の数学の授業で習った基本問題をほんとうに正しく理解していなければ、応用問題を解くことはできません。
本人は基本の問題をわかったつもりになっていても、あいまいなところが少しでもあると、それを応用した問題に正解することは不可能なのです。
これは仕事でもなんでも同じです。
たとえば、新入社員が先輩から仕事を教えられ、一つの仕事を覚えたとしましょう。
一つの仕事の基本をマスターすることによって、それを応用できる仕事が少なくありません。
先輩から教えられた仕事を完全に身に着けていれば、それを応用した形の別の仕事も、先輩に教わることなく、自分でこなすことができるわけです。
ポイントは、先輩から教えられた基本の仕事を完全に理解し、身に着けているということ。
「ひととおり、仕事を理解した」というレベルでは、なかなか独力で応用を利かせることはできません。
完全にマスターしてこそ、それに類似した仕事を、独力でこなすことができるようになるのです。
仕事ができる人を見て、「あの人はどうして、人から教えられない仕事でも自分一人でできるようになるのだろう」と感心することがあるかもしれませんが、それはその人が基本をパーフェクトに理解しているからと考えていいでしょう。
想像力が豊かでさまざまな想定をする
応用が利くというのは、「これは、自分の知っているあのことと類似しているから、同じやり方をすればいい」と判断できるということでしょう。
自分が身に着けていることに類似していると判断できるために、そのやり方を応用して、別のこともこなすことができるわけです。
そこに必要なのは、想像力です。
たとえば、料理教室で煮込み料理を習ったとしましょう。
応用力のない人は、習った通りの食材で、習った通りの作り方をすることしかできません。
それに対して、応用が利く人は、まったく別の食材を使って、別の種類の煮込み料理を自分で作ることができます。
それは、応用が利く人が、一つの料理をマスターした時、「もし、肉ではなく魚介を使って同じような煮込み料理を作るとしたら、どんな魚介が合っているだろう」というような想像ができるためにほかなりません。
あるいは、「この調味料を加えてみると、またちょっと違った味わいの煮込み料理ができるかもしれない」というような想像をします。
応用力のない人が、習った料理一つしか作れないのに対し、応用が利く人は一つの料理を習うといくつもの料理を自分で工夫することができるわけですが、そのもとにあるのが、豊かな想像力ということになるでしょう。
ものごとの本質をとらえるのが上手
応用を利かせるためには、自分の知っているもの、経験したものと、目の前にあるものが類似していると判断できなければなりません。
たとえば、新しく任された仕事をする場合、その仕事に対して、「これは以前、経験したあの仕事と本質的に似ている。だから、あの仕事のやり方をすればうまくいくだろう」と判断し、実際にそれができるのが応用が利く人です。
「これはあの仕事に類似している」と判断するためには、的確な分析力と、本質をとらえる目がなくてはならないでしょう。
本人は「似ている」と判断したものの、その判断がまちがっていれば仕事はうまくいきません。
学校の数学の問題でも、「この問題は、自分の知っているあの問題と同じ解き方をすればいい」と判断するためには、二つの問題が本質的に同じであるということを見極める必要があるのです。
そのためには、ものごとの本質を正しく理解する力がなくてはならないでしょう。
世の中には、一見似ているように見えて、実はまったく違う種類であるというものも少なくありません。
応用が利く人は、そうした種類の違うものを見分ける能力に優れています。
本質をきっちり把握することができるため、類似した問題や仕事に独力で対応するのが、応用が利く人ということになるでしょう。
応用が利かない人の原因
理解しようとする努力が足りていない
応用というのはそもそも、その土台となるものがしっかりとしていなければできないものです。
たとえば料理にしても、ベースとなるレシピを正確に理解していなければ、調味料を加えたり食材を変更するなど自分好みにアレンジすることはできません。
応用の利かない人というのは、応用をしようとしてもその軸になるものが定まっていないことから、いざ自分で考えて動こうとしても、どうすれば正しいのかその方向性すら定められないのが問題なのです。
こうしたタイプは、指示されたことを言われたとおりに受け取り、ただこなしていくことはできます。
しかし、何故その作業が必要なのかを理解する努力はせず、どんな意味があるのかわからないまま放置することが多いので、個別の判断が委ねられた時に何から考えていけばいいのかもわからなくなるのです。
ですから、敷かれたレールの上を歩くことは得意ですが、自分でレールを作ってゴールまでの道を作ろうとすることができません。
言われるままに流される指示待ち人間に多く、疑問を疑問のまま気にせず、物事に深く知ろうとしないことが応用が利かなくなる要因になります。
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自分の考えに固執して融通が利かない
このことに関してはこうすることが正しい、そう判断するとそれ以外の方法で対処できなくなってしまう、融通の利かないタイプはとても厄介です。
物事がイコールで繋がっており、そこで完結してしまうので、似たような他の例に当てはめて考えることができず、正しいと思った手段以外を模索することすら放棄してしまいます。
先入観が非常に強く、考えかたも自己中心的なので、他者からのアドバイスを受け入れづらくて頭が固いのも問題です。
行動を起こす際にあらゆる可能性を考慮したり、考えに幅を持たせることができないことから要領の悪さを発揮します。
しかし、思い込みの強さで自分の行動には自信を持っていますので、スムーズに問題を解決できる他の方法を提示してもなかなか納得をしてくれません。
小さな頃から甘やかされて育ち、自分の考えがいつでも一番だと思っているタイプや、周囲に気を遣われる立場になって他者に指示されることがなくなり、自分の思い通りに振る舞えるようになった年長者などが顕著です。
思考が凝り固まっているタイプは、どんどん応用が利かなくなってしまいます。
参考:
失敗を恐れて行動できない
要領がよく応用力にも優れている人というのは、思いついたことを行動に移す勇気があります。
これまで学んできたことを活かすために何をどうすればいいのか常に考えて動いていて、チャンスがあればとりあえず挑戦してみようという前向きな気持ちを持っているのです。
しかし、応用が利かせられない人というのは、これまでと異なる行動を起こすことが苦手で、失敗を極端に恐れています。
こうすればもっと上手くいくかもしれない、過去に経験したことを参考にできるかもしれない、そう頭では理解できていても、もし冒険をしたことで悪い結果になってしまったら、他者に迷惑をかける結果になってしまったらと思うと、怖くなっていつも安全なほうへと逃げてしまうのです。
応用力に長けている人というのは、学んだことを自分なりに利用していって成功を収めたものがたくさんありますが、余計なことをして失敗をしたこと多々あります。
ですが、挫けずに試行錯誤することで、より自分を高めていくことができているのです。
逆に、応用が利かない人は保守的なので、その努力がなかなかできません。
参考:失敗を恐れない人と失敗を恐れる人の特徴の違いとは?失敗を恐れない人になる!
応用力を鍛える方法
スピードよりも質を上げる
応用力を高めるためには、ひとつひとつのタスクのスピードではなく、質を高めるように意識することが重要です。
ひとつの物事に慣れて来ると、どんどん数をこなしたいと思うようになります。
ノルマが設定されている業務などでは、習熟度がスピードで判断されるケースも少なくありませんからね。
しかし、これでは応用力は身に着きません。
現在対応している物事の処理速度こそ上がりますが、そこで培った技術や知識を、その他のシーンに転用するスキルは養えないのです。
そのため、ひとつの物事に慣れてきたら、どんどんスピードを高めていくのではなく、それぞれの質をより良いものに出来るように考えてみてください。
質を高めるための工夫は、イレギュラーな事態への対応力を鍛えることにも繋がります。
自然と能を活発に動かしながら対応するようになるため、物事をより多角的に見つめる姿勢も身に着いて来ます。
そのため、応用力が高まり、培った技術や知識をより幅広く活用できるようになるのです。
もちろん、質を高める努力は、地力アップにも繋がりますから、スピード向上にも結果的には発展するはずですよ。
他人を観察する
応用力を高めるためには、他人の観察も欠かせません。
自分よりも能力の高い人を観察することは特に重要でしょう。
たとえば同じ職場であれば、上司や先輩の働き方は、応用力を高める大きな参考になります。
ひとつの仕事にかける時間が、出来る人ほど短い傾向にありますよね。
現在自分で行っている作業の、どの部分をどうショートカットすれば、短時間で成果を上げられるのか考えてみましょう。
作業の効率化は、応用力を鍛える絶好のチャンスです。
あるいは、同じ職場内でもあまり仕事が出来ない人もいるでしょう。
高い実力を持っている人だけではなく、あまり実力がない人を観察することも必要ですよ。
何が原因で、作業効率が低下しているのかを分析してみてください。
客観的な視点を持つからこそ、見えてくる問題的があるはずです。
それを自分に活かすことが出来れば、弱点の克服に繋がるでしょう。
どちらにせよ、自分と異なったアプローチをしている人を観察し、参考にすることは、実力を安定させることに繋がります。
応用力を身に着けるためには、ゆるぎない基礎力も重要というわけです。
参考:観察力がある人とは?特徴や仕事と観察力を磨く方法とは?
あらゆる事態を想定する
応用力を鍛えるためには、常にあらゆる事態を想定しておくことも必要になります。
セオリーにのっとっていれば、およそ発生しないであろう事態に対して、柔軟に対応できる人ほど、高い応用力があると言えるのです。
基礎力が普段通りに物事をこなすことであれば、応用力とはイレギュラーな事態にスムーズに対応することですよね。
そのため、想定外の状況に慣れておくべきなのです。
とは言え、普段はなかなか発生しないからこその、想定外です。
いざ非常事態になったときに慌てたのでは意味がありませんから、何事に取り組むときも、「もしも今こうだったら?」という想定で動いてみてください。
普段二つのマシンを使って取り組んでいる業務があるとして、そのひとつが使えなくなったとき、どのように業務を完遂すれば良いでしょうか?
創意工夫をするスタンスを忘れず、常に様々な選択肢を思い浮かべ、余裕があるタイミングでチャレンジ出来るようにしておきましょう。
前もって試行錯誤を重ねておくとも必要になります。
いつも行っている業務に対し、少しずつ負荷をかけてみるのもおすすめですよ。
応用が利く能力を高めよう
いかがでしょうか。
応用力というのはどんな場面でも活用できます。
むしろ、応用が利かない人で同じようなことや言われたことしかできない人はこれから先の時代では活躍することは難しいでしょう。
今は時代のスピードがとてつもなく早く、今まで効果的だったやり方があっという間に古くなります。
その都度やり方をアップデートさせることが必要不可欠なのですが、応用力がない人はそれに適応することができません。
応用力を高めるには、「同じことはいつまでも通用しない」と意識することです。
そして新しいことを拒絶せずに許容し、自分の中で噛み砕き、活かせるものは十二分に活かすことです。
最初は拒否反応のほうが強く、なかなか受け入れることができないかもしれませんが、それを繰り返していけば慣れてきます。
その状態になれば他の人から見ればあなたは応用力がある人だとすでに認識されているはずです。
また、もしあなたの仕事が上手くいっていなかったり、職場での悩みがあるのであれば「仕事ができない人の特徴とその対処法9つ」もあわせて読んでみましょう。きっと今までの悩みや問題が一瞬で解決できるキッカケをつかむことができるはずですよ。